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2023.11.152023.11.15

【中古マンション】やって大後悔したリノベの特徴7選【リノベーション】

はじめに

後悔するリノベーションの特徴、知っていますか?不動産ポリスの朝倉です。最近の新築マンションの価格高騰から、中古マンションが人気です。その中で、中古マンションを購入して、自分たちで自由に好きな間取りやデザインに変更できるリノベーションを行う方も増えてきています。しかし、事前にしっかり知識を得ないまま、リノベーションした後に「思っていたのと違う…」「こんな大きなトラブルになるなんて知らなかった…」とかなり後悔されている方をたくさん見てきました。そこで本日は、不動産業界歴24年となった私不動産ポリスが、【中古マンション】やって大後悔したリノベの特徴7選というテーマで解説していきます。動画の後半では、後悔しないリノベーションをするために事前に抑えるべきポイントを解説していきますので、最後までお見逃しなく!

まず、やって大後悔したリノベの特徴7選というのは、次のようなリノベーションです。

①完成後の素材のイメージが違った
②デザインにこだわりすぎて予算オーバー
③管理規約の制限で希望のデザインに出来なかった
④元々使用していた家具・設備が置けなくなった
⑤ドアの位置が合わない
⑥コンセントや照明スイッチの位置が合わない
⑦水回りの変更で予想外のコストがかかった

それぞれの項目でどのような工事や行動をしたのか、どのような点に注意して対策しておけばよかったのかなどを紹介していきます。

本編

①完成後の素材のイメージが違った

やって大後悔したリノベの1つ目は「完成後の素材のイメージが違った」というものです。リノベーション工事を行うときには、工事会社の担当者と画像やサンプルを見ながら素材を決めていきます。そして、選んだ素材を利用してリノベーション工事を開始するという流れなのですが、工事完成後に確認してみると、当初想像していた素材のイメージと異なり、その空間全体の雰囲気も思っていたものとは違ってしまったということが、実は良くあります。このようなことは、「選んだ素材の画像だけでなく、サンプルも見ているから大丈夫だろう」という安易な考えから起こってしまうことが多いんですね。

そのため、素材を選んでいく際の前提として、画像や小さなサンプル品を見るだけでは、実際の仕上がりを予想するのは難しいということを念頭に置いておくようにして下さい。小さなサンプルに対して持つイメージと、広い空間に使用された素材のイメージは大きくかけ離れてしまうんですね。また、ほかの素材と組み合わせることでもイメージは変化するため、画像やサンプルだけで完成後のイメージするのはやめておきましょう。 対策としてはショールームを見学し、良いなと思っている素材が実際に室内で使われている様子を確認するのがよいでしょう。 ショールームにいく時間を作るのが億劫という人もいますが、リノベーション工事をして、後悔するよりは時間を作ったほうがいいかなと思います。

②デザインにこだわって予算オーバー

大後悔したリノベの2つ目は「デザインにこだわりすぎて予算オーバー」したことです。 デザインにこだわりすぎると、予算がいくらあっても足りなくなります。 たとえば、トイレはタンクレスですっきりした見た目にしたい、キッチンはドラマで見たようなアイランドキッチンにしたいなど、憧れのイメージはどんどん広がりますよね。 たしかにタンクレスやアイランドキッチンはデザイン性に優れた設備で、設置したくなる気持ちは凄くよくわかります。 しかし、どちらも通常のトイレ、キッチンよりも設備費用が高くなるんですね。また、設備だけの費用を見てはいけません。 交換工事の費用や、設置工事の際の補修費用も、設備費用に上乗せされます。 便器交換してタンクレスにし、内装工事までおこなうと30万円程度、壁付けキッチンをアイランドキッチンに変更すると200万円程度のお金が必要です。 ハイグレードタイプのアイランドキッチンの場合は400万円近く必要なこともあります。 1つの設備をグレードアップするだけで費用が相当かさんでしまうんですね。

つまり、見た目にこだわり、いくつも設備変更したと考えたら簡単に予算オーバーしてしまいます。 そのため、工事の優先順位をつけておくことが大切です。 すべての場所のデザインにこだわるとキリがないため、ご家族で話し合って、リビングだけ、水回りスペースだけなど、こだわる場所を限定しておくと、予算に収めつつもご自身のこだわりを表現出来るリノベーションが出来るかなと思います。

③管理規約の制限で希望のデザインに出来ない

やって大後悔したリノベの3つ目は「管理規約の制限で希望のデザインに出来なかった」ことです。 リノベーションという言葉を思い浮かべると、なんでも自分の好きな間取り変更できると思い込みがちです。 しかし、リノベーション工事をする対象がマンションの場合、管理規約や使用細則の定められた内容を守って工事しなければいけません。 いざリノベーション工事開始しようと管理規約などを確認したら、窓を二重サッシにできない、玄関ドアの内側の色を変更できないなどが発覚するケースがよくあります。 また、変更できない部分以外のリノベーション工事をしたとしても、変更できなかった部分のデザインが合わず、浮いてしまうなんてケースが起こりえます。 せっかくリノベーションすることを楽しみにマンションを購入したにもかかわらず、自分好みのリノベーションが出来ずに、デザインが浮いてしまう部分があると後悔してしまいますよね。

このような管理規約の制限で後悔することのないよう、マンションを購入する前には必ず管理規約と使用細則の内容を確認しましょう。また、管理規格には記載がなくても、使用細則にのみ記載されているケースもあるため、両方とも確認しなければいけません。もし自分の希望するリノベーションができないような制限がある場合には、その物件の購入を見送るのも一つ手だと思います。

④元々使用していた家具・設備が置けない

やって大後悔したリノベの4つ目は「元々使用していた家具・設備が置けなくなった」ことです。 リノベーション工事の後に、元々使用していた家具や設備を置こうと考えている人も多いことでしょう。 しかし、リノベーション工事で大規模な間取り変更を行った結果、寸法が合わなくなったり、配管がきておらず設備を置けなかったりするケースがあります。 工事が完了した後に、このことに気が付くと、まだ使える家具や家電であっても買換えしなければならず、無駄な出費が発生してしまうかもしれません。 そのため、間取り変更をする時には、ドアを開けた状態でもこれまで使用していた家具が設置できるのかどうか、設備の設置に必要な配線・配管がきているのかまで確認しておきましょう。

⑤ドアの位置が合わない

やって大後悔したリノベの5つ目は「ドアの位置が合わない」ことです。 リノベーションするときには、自分の好きな間取りを思い浮かべながら打ち合わせを進めていきます。 しかしこのときに、理想ばかりを考えてしまい機能性を考慮できていないと、失敗して後悔してしまうかもしれません。 このような場合によくあるのが、間取りを変更して、ドアの位置を変更した際に、ドアとドアの位置が近づきすぎて、どちらも開けた状態だとぶつかってしまうということです。 ドアの開閉方向は決まっているため、ぶつからないように再度工事をして向きを変えるしかないのですが、再度工事をするとなると工事費用のほかに、職人の人件費もかかってしまいます。 調整程度の工事費用はそこまで高くはないですが、人件費が上乗せされる分、小さな工事であっても、総額が高くなってしまうケースが多いです。 このようなことにならないよう、実際の行動・導線をイメージしながら完成した間取りを検討するようにしましょう。 このドアを開けてリビングに入る、リビングからこのドアを開けて寝室に入るなど導線を考えておけば、ドアの位置があわないというミスはなくせると思います。

⑥コンセントやスイッチの位置が合わない

やって大後悔したリノベの6つ目は「コンセントや照明スイッチの位置が合わない」ことです。 コンセントや照明スイッチは生活する上で何気なく使っていますが、設置する位置が非常に大切で、位置次第ではストレスを抱えてしまうことがあります。リノベーションするときには大幅に間取りを変更するため、このコンセントや照明スイッチの場所まで考慮しなければいけません。しかし、間取りだけに気を取られて、コンセントや照明スイッチのことまでを考えないケースが多くみられます。 特に、現場感としては、照明スイッチの位置の重要さに気付かない人が多いように感じます。 例えば、ドアの裏に照明スイッチがあって開閉時にスイッチを押せない、玄関にしか廊下の照明スイッチがなく寝室から玄関方向へ行くときに暗くて怖いなどの失敗ケースは、リノベーション後によく見られます。

このようなケースを防止するには、ドアの位置のケースと同様に、完成した間取り図をよく確認するようにしてください。また、実際の生活導線のイメージをすれば、どの位置にコンセントや照明スイッチをつければよいのかが分かってきますので、図面上だけでなく、しっかりご自身の生活スタイルや1日の流れなどを想像して、考慮漏れのないようにして頂ければと思います。

⑦水回りの変更で予想外のコストがかかる

やって大後悔したリノベの7つ目は「水回りの変更で予想外のコストがかかった」ことです。 水回りの設備は配管まで変更しなければならず、コストが大きくなる傾向にあります。特に配管の距離を延ばすのは工事的にも難しく、費用が増えるためよく検討してからおこなわなければいけません。例えば、玄関近くにあったトイレを、窓が欲しいという理由でバルコニー側に移動させるとします。 元の位置からかなり離れた場所で移動させることになるため、仮に工事が出来たとしても費用はかなり上がります。 また、水回りの移動は、そもそも行えないケースがあることにも注意しなければいけません。 二重床になっている場合は配管を通せますが、コンクリートの中に配管を通しているタイプだと配管を延長することができない場合もあります。そのため、水回りを変更したい場合は、事前にリノベーションの施工会社に設計図を見てもらい、理想とするリノベーションが出来る物件なのかどうかを確認してから購入するようにしましょう。 このような設計図は、管理組合か建設会社に残っているはずなので、信頼できる不動産会社に依頼して取り寄せもらい、確認していただければと思います。

リノベで後悔しないために押さえるべきポイント

ここまで、やって後悔したリノベーションの特徴7選を解説してきましたが、どの失敗事例にも対策方法があり、失敗を防止する手段があります。 リノベーションして後悔しないためにも、対策方法や事前に抑えるべきポイントを理解しておきましょう。 そこで、ここからは、次の事前に抑えるべきポイント3選を解説していきます。

①リノベーションに適しているか物件の特徴を把握する
②予算とデザインに優先順位をつける
③信頼できる業者をしっかり打ち合わせをする

それでは、それぞれ詳しく説明していきます。

リノベーションに適している物件の特徴を把握する

まず一つ目は、「リノベーションに適しているか物件の特徴を把握する」ということです。 リノベーションはどの建物構造でもおこなえるわけではなく、工事のしやすい構造、工事しにくい構造があるため注意しなければいけません。例えば、壁式構造はリノベーションしにくく、ラーメン構造と呼ばれる構造なら工事がしやすくなります。 壁式構造は建物を支える場所が壁であるため、支えている壁は撤去することが出来ません。リノベーションは間取りを大幅に変更するのが魅力的な工事なのにもかかわらず、壁を撤去できないのでは意味がありません。ラーメン構造は壁で建物を支えていないため壁を撤去しやすく、アウトフレーム工法で建てられていれば柱も室外にあるため間取りがすっきりします。これらのマンションの構造について詳しくは、こちらの過去動画で解説しているので、是非参考にして下さい。 検討している物件がどのような構造で建築されているかは、設計図を見れば確認することが可能です。そのため、不動産会社に設計図を取り寄せてもらい、希望する工事ができる構造なのか確認した上で、物件を購入していきましょう。

予算とデザインに優先順位をつける

二つ目のポイントとしては、「予算とデザインに優先順位をつける」ことです。 先程も解説しましたが、リノベーションするときにデザイン性を追及すると、予算がいくらあっても足りません。 そのため、自分の行いたいデザインにするために最低限必要な工事と、予算が余ったら行う工事と分けて、それぞれ優先順位をつけておきましょう。その際のポイントとしては、詳細な順位を付けすぎるとまとまりがつかなくなるため、おおまかなグループ分けをしておくとよいでしょう。 また、デザインは自分だけでなく家族の意見も必要な場合があるため、家族で順位付けを楽しく打ち合わせしていく感覚で決めていくのがおすすめの方法です。

信頼できる業者としっかり打ち合わせする

事前に抑えるべきポイントの三つ目は、「信頼できる業者としっかり打ち合わせをする」ことです。希望する工事内容や工事の優先順位を決めたら、次は、信頼できる業者としっかり打ち合わせを行いましょう。しっかりと優先順位を立てて計画したとしても、工事する業者にきちんと伝わらなければ意味がありません。また、業者によっては施主の考え方よりも、利益を優先して話してくる業者もいるため注意しなければいけません。 信頼できる業者かどうかは、担当者の姿勢を見ればある程度は分かるため、しっかりと担当者の質を見定めましょう。また、担当者と相性が合うかどうかもありますので、最低ラインとして、こちらの話をきちんと聞いてくれるか、話した内容がきちんと伝わっているのかという部分は、意識してお話するようにしてくださいね。

まとめ

いかがでしたでしょうか。今回は、「【中古マンション】やって大後悔したリノベの特徴7選」というテーマで解説してきました。自由に変更できるリノベーションとはいっても、いざやってみると「思い通りに進まなかった!」「想定よりも工事費用がかかった!」ということが多くあります。 今回解説した、特に後悔することが多いリノベーションをおさらいしましょう。

①完成後の素材のイメージが違った
②デザインにこだわりすぎて予算オーバー
③管理規約の制限で希望のデザインに出来なかった
④元々使用していた家具・設備が置けなくなった
⑤ドアの位置が合わない
⑥コンセントや照明スイッチの位置が合わない
⑦水回りの変更で予想外のコストがかかった

以上の7点です。今回の後悔事例を参考にして、しっかり事前に知識を得て確認した上で、どのようなリノベーション工事をおこなうのか検討していくようにして下さい。

 

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Point. 1

記事監修者

朝倉 大樹(宅地建物取引士)
株式会社ウィローズ 代表取締役

2000年不動産ベンチャー企業入社、28歳で最年少営業部長、29歳で最年少役員に抜擢。上場準備にも携わるが、リーマンショックによる倒産危機を経験するなど激動の20代を送る。
2012年株式会社ウィローズを創業。「お客様の利益を第一に」を理念に、売上高30億円を超えるグループ企業に成長。
不動産業界とお客様との情報の非対称性を解消するべくYouTube「不動産ポリス」を配信中。

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