2022年に土地価格下落!?生産緑地問題の影響とは!?

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はじめに


生産緑地、2022年問題、ってお聞きになったことあるでしょうか?日本の農家を守る為に都市部にある農地について生産緑地と言う形で指定する事で、固定資産税がめちゃめちゃ安くなるという制度があるんですが、これが2022年に生産緑地の指定が一斉に解除されて税金があがるので、土地が沢山売りに出て相場が値崩れするのでは?というものです。何年も前から業界ではささやかれていた問題で、不動産を過去に検討された方はなんとなく聞いたことがある、という方もいらっしゃるかも知れませんね。土地が安くなるなら2022年を待って不動産を購入した方がいいとも言われることがありましたが、期限が来年に迫ったいま、どうなるのか!? 先にポリスの見解を言うと値崩れしないです。その理由について詳しく解説してまいります!


本編

2022年、農地の税金が100倍に!?

まず生産緑地って何なのかですが、遡ると1970年代。団塊の世代が結婚、出産の時期、第二次ベビーブームという時期に、都心部の住宅が足りなくなったんですね。住宅用の土地がないと。そこで、農地の固定資産税は住宅地に比べて100分の1とかかなり優遇されていたんですが、住宅地並みの固定資産税を課しますよ、ということを政府がやった。とそれまで年間10万円だった固定資産税が500万円とか1000万円になるわけです。当然農業をやめて土地を売る人が増えました。それが続くと三大都市圏の農地ってどんどん減っていったんですね。そうなると今度は農地が減りすぎちゃって食料自給率の問題とか治水や防災の観点とか、緑あふれる環境を守る観点とか諸々のポイントで、やっぱり農地必要じゃない?という事になって、1992年に生産緑地法が改正され、やっぱり農地は固定資産税低くします。となったわけです。その期限が30年という事で、2022年に農地の固定資産税が維持できないくらい高くなるので、大量に土地が売りにだされ、需給バランスが崩れ、不動産の相場が暴落するのではないか?というのが2022年問題です。東京都の生産緑地って約3000ヘクタールあるんです。東京都の1年間の土地の売買面積が国交省のデータだと令和2年で1680ヘクタールです。生産緑地が一斉に売りに出ると2年分近くの物件が出てくるわけですから、かなり影響でそうですよね・・・しかし、結論から申し上げますと、影響はそれほどでないというのがポリスの結論です。

東京23区、ほぼ影響なし!これだけの理由

まず1つ目の理由は生産緑地の場所です。先ほどの3000ヘクタールの生産緑地ですが、23区内にあるものが400ヘクタールで約1割、都下にあるものが2600ヘクタールで約9割です。23区内にはそもそも生産緑地があまりなく、山手線内にはひとつもありません。23区内でも偏ってまして練馬区が177ヘクタールで23区内の生産緑地の45%が練馬区にあるんですよ。次いで世田谷区が約85ヘクタールで21%、更に杉並区、江戸川区、葛飾区、足立区がだいたい30ヘクタール程度と。今言った練馬区、世田谷区、杉並区、江戸川区、葛飾区、足立区の6つの区で23区全体の生産緑地の96%占めているんです。なので、山手線の内側であったり、目黒区・品川区・大田区などのいわゆる城南エリアはそもそも生産緑地が無いのでほぼ影響ないという事でOKだと思います。

価格暴落をふせぐ、10年延長制度の導入

つづいて2つ目の理由ですが、じゃあ、今言った練馬区、世田谷区、杉並区等で不動産買いたいと言っている人は影響あるのかという話ですが、行政としても、不動産価格が暴落するのは混乱を招くので避けたいという事で、2017年に生産緑地法が改正されていまして、2022年に30年の期限を迎えますが、2022年に再申請をすれば10年延長できますよ。という事になってます。また10年延長した2032年にまた申請をすればさらに10年間再延長が出来るという制度にかわっています。そういう事もあって、練馬区の生産緑地を持っている方にアンケートを取った結果、2022年に生産緑地の延長をせずに売却等を考えている人は7%しかいなかったようです。仮に、練馬区、世田谷区、杉並区で生産緑地が約300ヘクタールあるんですが、その7%が売りに出ると約20ヘクタールになりますが、練馬区、世田谷区、杉並区で1年間に取引されている土地面積は約224ヘクタールですので、9%しか増えないという事になります。10件物件があったのが、11件になった位の感覚ですので、恐らく価格に影響が出る事は無いと思います。つまり、23区内ではほとんど影響がないと言い切って良いとポリスは考えています。

ちなみに、東京都の生産緑地のうち23区内が1割、9割が都下と先ほど言いましたが、都下ではやはり影響が出ると思います。都下の生産緑地が約2600ヘクタールあって、仮にその7%が売りに出た場合は182ヘクタール、都下の年間土地取引面積が約870ヘクタールですから、理論上は約20%位は物件が増える事になります。

ただし生産緑地の3つ目のポイントとしては、生産緑地って駅から近い場所にはほとんどないんです。都下でも中央線の駅徒歩圏内にはほとんどないですし、駅から15分20分歩いた所であったり、中央線から私鉄で少し入った所、つまりそもそも土地が沢山売りに出ているエリアに多いので、いわゆる誰もが購入したいような人気のエリアにはそもそも生産緑地は都下であってもほとんどないので、価格は変わらないだろう。というのが結論になります。

 

目黒を中心に、都心城南(品川・目黒・世田谷・大田・港etc)の不動産については、武蔵小山最大級の不動産会社ウィローズにお任せ下さい。お客様のご要望に合った物件をご提案させていただきますので、お気軽にご相談ください

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まとめ




Point.
1

22年問題とは生産緑地の期限が終わり、大量に土地が売りに出て、地価が下がるのでは?という問題







Point.
2

人気の都心エリアには生産緑地は少ないので影響がなさそう







Point.
3

2022年問題も政府が対策済みで10年20年の延長が認められているので、更に影響が少なそう







Point.
4

記事監修者



朝倉 大樹(宅地建物取引士)

株式会社ウィローズ 代表取締役



2000年不動産ベンチャー企業入社、28歳で最年少営業部長、29歳で最年少役員に抜擢。上場準備にも携わるが、リーマンショックによる倒産危機を経験するなど激動の20代を送る。

2012年株式会社ウィローズを創業。「お客様の利益を第一に」を理念に、売上高30億円を超えるグループ企業に成長。

不動産業界とお客様との情報の非対称性を解消するべくYouTube「不動産ポリス」を配信中。