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2024.05.012024.05.01

【中古マンション】プロの本音NGマンション7選

はじめに

プロが絶対に買わないマンションの特徴、知っていますか?不動産ポリスの朝倉です。中古マンションを購入しようと決めたものの、さまざまな情報収集をしているうちに、「マンションの良し悪しを見極めるポイントが分からなくなった」「買ってから後悔するような悪いマンションを選んでしまわないか不安」と感じていませんか?マンション選びの基準として、「駅近」であったり、「日当たり」「子育てのしやすさ」などさまざまな項目が出てきてしまって、最終的にどんなことに気をつけなくてはいけないのか、わからなくもなってしまいますよね。実際、私も中古マンション取引に2500件以上携わっていますが、色々と調べた結果、どうしていけばいいのか分からなくなってしまったお客様に出会うことは多いです。
しかし、そのような状態のままでマイホーム探しをしてしまうと、時間が無駄にかかってしまったり、優先順位をまちがってしまったりします。せっかく購入したマイホームで後悔は絶対にしたくないですよね。そこで、今回は、不動産業界歴25年となった私不動産ポリスが「プロの本音NGマンション7選」というテーマで、実際の経験をもとに「プロなら絶対買わないマンションの特徴」を次の7つの項目に分けて解説していきます。

①旧耐震基準
②小規模マンション
③修繕積立金が200円/㎡以下
④管理が悪い
⑤相場よりも割高
⑥リノベーションしにくい構造
⑦○○㎡未満のマンション

動画の最後には、特にプロなら絶対に買わない「○○平米未満のマンション」について、具体的な数字を基に解説していきますので、最後までお見逃しなく!それでは、いくぞ!

本編

①旧耐震基準

最初に、絶対に選ばないマンションとして、「旧耐震基準のマンション」があげられます。「旧耐震基準」とは、建築基準法において、昭和55年(1980年)以前に建築された建物に対する耐震性の基準のことで、その当時の技術や建築基準に基づいて定められているため、現在の耐震性基準に比べると基準が緩くなっています。具体的な築年数としては、築42年以上の建物が該当します。この旧耐震基準の中古マンションを選ばない理由としては、

・住宅ローン控除が対象外
・住宅ローンが組みにくい
・心理的な安全性にかける

といったポイントがあげられます。それぞれについて詳しく解説していきましょう。

住宅ローン控除対象外

まず、「住宅ローン控除対象外」という点です。住宅ローン控除は住宅ローン減税とも呼ばれており、最大13年間、住宅ローンの年末残高の0.7%を所得税から控除できる税制で、サラリーマンの方が利用できるお得な「節税対策」と考えられます。マンション購入を検討している方であれば、「住宅ローン控除」についても情報収集されているかと思いますが、「旧耐震基準のマンション」を購入する場合には、これが適用されません。住宅ローン控除は、一般的に耐震性や住宅の品質が保証されている新しい建物に対する政府の支援政策であるため、基本的には新耐震基準の物件に適用されます。2024年現在での条件でいえば、

・床面積が50m2以上の住宅であること
・1982(昭和57)年以降に建築された住宅であること
・これ以前の住宅においては、「耐震基準適合証明書」という証明書の取得が必要

というような基準になります。住宅ローン控除は、住宅ローン返済に伴う家計の負担を減らすためにも非常に役立つ制度であるため、しっかり恩恵を受けるという点で旧耐震基準のマンションは避けた方が良いかなと思います。

住宅ローンが組みにくい

次の理由として、「住宅ローンが組みにくい」ということがあげられます。金融機関が提供している「住宅ローン商品」は、これから購入しようとしている「中古マンションの価値」も審査基準の1つとしていることが多いです。そのため、「旧耐震基準のマンション」となると、築年数が古く、今後多くの修繕が必要になる可能性が高いことや、需要の低下から将来的に価値が低くなる可能性があることから、銀行や金融機関から見てリスクが高いと判断されがちです。そのため、これらの物件に対しては住宅ローンの審査が厳しくなり、組みにくくなってしまいます。そうなると、ご自身が購入する時も懸念になりますが、同様の理由で、将来的に売却をする時も、なかなか買い手が見つからず売れにくいということがあるので注意が必要です。

心理的安全性にかける

そして、最後の理由として「心理的安全性にかける」というポイントです。旧耐震基準の物件は、震度5程度の中地震で倒壊・崩壊しないこと基準に建てられている一方で、新耐震基準の物件は、震度6強〜7程度の揺れでも家屋が倒壊・崩壊しないことを基準として、建てられています。しかし、過去起こった震災のデータを確認すると、どちらの耐震基準でも軽微な損傷の割合は多く、また、旧耐震のマンションが必ず倒壊してしまったわけではありません。つまり、耐震面だけを比較すると、旧耐震が絶対にダメとは言えないかなと、むしろマンションが建っている地盤の良し悪しなども影響してくるのかなと思います。しかし、そうは言っても、地震大国の日本ではいつ大きな地震が発生するのか分からないですよね。そのような状況の中で、「それでもやはり旧耐震だと、地震が起こった時に不安だ…」という方もいらっしゃると思います。このような気持ちを持ったまま暮らしていくのは、心理的安全性に欠けてしまうので、家族全員が安心して暮らしていくために、不安が強く出てしまう場合は、旧耐震基準の物件は避けた方が良いかなと思います。

②小規模マンション

つぎにプロが絶対に買わないマンションとして、「小規模マンション」があげられます。実際には、「小規模マンション」の明確な定義というのはありませんが、ここでは50戸未満のマンションをNGマンションとしましょう。このようなマンションは、大規模なマンションと比較して共用部がごくシンプルで、グレード感が劣る分、比較的リーズナブルに購入することができたり、住民の人数が少ないことから管理組合の合意形成がスムーズに進めやすかったり、という点がメリットではあります。
しかし、住民が少ないということは、1戸あたりの修繕積立金や大規模修繕費用の負担が大きくなりやすい、管理費・修繕積立金の滞納が1戸でると滞納率が大きく上がるというような、大きなデメリットがあります。エレベーターやエントランス、駐車場などの共用部分や建物全体の経年劣化の修繕はマンションの資産価値を維持する上でかなり重要ですが、それを少ない世帯数でまかなうとなると負担が重くなってしまうのは想像がつきやすいですよね。さらに築年数が経過していくと修繕の回数も増えていきますので、更に固定費である管理費・修繕積立金が上がっていく可能性もあります。このようなマンションを選んでしまうと、固定費が上がり、家計に大きなダメージを与えてしまうかもしれないので、もし小規模マンションを検討している方は、管理費用・修繕積立金の額などは事前に不動産営業担当者にも確認しておくようにしましょう。

③修繕積立金が200円/㎡以下

3つ目のNGマンションとして、「修繕積立金が200円/㎡以下 」のマンションがあげられます。規模の大きさによって異なりますが、一般的には、一つの目安として修繕積立金は1㎡あたり200円と言われています。たとえば60㎡のマンションを考えている方であれば、月額12,000円というのが目安になってきます。この目安になる金額よりも毎月の修繕積立金が低いマンションをみると、「毎月の固定費を安く抑えられるなら良いじゃん!」と思われるかもしれません。しかし、そう考えるのは大変危険です。そのようなマンションは、将来的に修繕積立金が足りなくなる可能性があるため、今まで徴収されていなかったツケを、後からその時に住んでいる住民の方々で支払っていくことになることになるかもしれません。そして、現時点では修繕積立金が「200円/㎡」だとしても、新築当初はもっと低い金額でしか積立をしていなかった場合には、自分が購入して住み初めてからツケが回ってきて、修繕積立金が目安の金額よりも高くなってしまう可能性もあります。住み始めてから、「これまでの積立金では足りないので値上げします」と言われるのは嫌ですよね。そのため、「修繕積立金の変更履歴」や「長期修繕計画書」などを不動産営業担当者の方に取り寄せてもらって確認したり、大規模修繕工事の履歴やこれから実施する予定なども確認して、マンションの積立状況を判断することが大切です。

④管理が悪い

4つ目のNGマンションとして、「管理が悪い 」マンションがあげられます。このチャンネルでも口を酸っぱくしてお伝えしていますが、「管理が悪いマンション」には手を出さない方がいいです。管理状態が悪いマンションは、まともな管理や修繕が行われていないケースが多く、コンクリートや配管の老朽化が進んでしまうことで、マンション性能の低下に繋がってしまいます。更には、適切な配管の修繕工事を行っていないことで、水道から赤水・漏水が発生してしまってたり、排水溝から虫が頻繁に発生してしまったりすることも考えられます。 こういったマンションは、管理が行き届いているマンションと比べても、資産価値の減るスピードが早くなってくるため、将来売却を検討するにも、住み続けるにも大きな影響を与えてきます。そのため、せっかく購入したマイホームにもかかわらず快適に生活することができませんし、将来売却する際もなかなか売れずに苦労することが目に見えていますので、購入することはおすすめできません。

⑤相場よりも割高

5つ目のNGマンションとして、「相場よりも割高な 」マンションがあげられます。相場よりも高い価格で販売されているマンションは、購入した途端に価値が下落してしまう可能性が高く、売却を検討する際には、購入価格よりも割安で売却することになるため注意が必要です。相場よりも割高に設定されているマンション特徴として、

・高級な設備やサービス
・人気の高い立地やエリア
・希少性や特別性があるマンション

などが考えられます。希少性や特別性があるマンションは、需要が高まり一時的に価格が上昇することがあります。たとえば、周囲に似たような条件の物件が少ない物件や、景観や眺望が素晴らしい場所などは、希少性が高く価値をあげて販売していることもあります。もちろん、「どうしてもこのマンションがいい!」というのであれば、その価値観を大切にして購入をするべきですが、購入を検討する際には、価格の背景や特徴を十分に吟味し、総合的に判断をすることが重要です。特に、マンションからの景色に一目惚れをした場合には、近くに再開発で大きなマンションが建設される予定はないのかは事前に確認しておきましょう。

⑥リノベーションしにくい構造

6つ目のNGマンションとして、「リノベーションしにくい構造 」のマンションがあげられます。リノベーションしにくい構造のマンションは、自分たちが快適な住環境にリノベーションするときも、将来的な売却時にもマイナス要因となります。リノベーションがしにくい構造のマンションの特徴として、

・柱や壁の配置が固定されているマンション
・配管・配線が固定されているマンション

などがあげられます。大幅なリノベーションで水回りの移動や間取り変更を行う場合には、柱や壁の配置・配管や配線を変更する必要があります。しかし、柱や壁がマンションの構造上変更できない場合や、配管が壁や床の中に埋め込まれている場合には、それらの変更ができないため、自分たちが思い描いているリノベーションができないという可能性もあります。こういったマンションは、自分たちが快適な住環境を作れないという点もそうですし、最終的に売却する際も、リノベーションを検討している層をターゲットにできないというデメリットが付いてきます。リノベーション×中古マンションの需要は高まりつつあるので、リノベーションしやすいマンションなのかどうかというポイントも含めて物件を考えていくことも大切です。

⑦○○㎡未満

最後のNGマンションとして、「50㎡未満のマンション」があげられます。50㎡未満の中古マンションは、なんといっても「住宅ローンの控除対象外」となってしまうことがネックです。住宅ローン控除というのは、最初の旧耐震基準の部分でも解説しましたが、住宅ローンの年末残高の0.7%を所得税から控除できる税制です。これは「豊かな住生活が実現する」ために、住宅の面積を広くしようという政府の方針から、マイホーム購入を促進するための減税制度の対象として「50㎡以上」を基準としているんですね。この税制がいつまで継続されるかは分かりませんが、現時点でマイホームを購入する際には、この住宅ローン控除を利用したいと考える人は多いです。そのような状況の中で、その対象外となってしまう「50㎡未満」のマンションを購入するのは、ご自身が控除を受けられないだけでなく、将来的に売却を検討する時に買い手の選択肢が限られるため、慎重に選ぶようにしましょう。

まとめ

いかがでしょうか。今回は、「【中古マンション】プロの本音NGマンション7選」というテーマで解説してきました。様々な条件の物件があるため、「買っていいマンションとダメなマンションを見極めるポイントが分からない!」となっている方もいるかもしれません。しかし、今回解説した7つのポイントは、買ってしまうと住みやすさ的にも資産価値的にも、後々後悔してしまう可能性が高い物件になります。そのため、今回解説した内容をしっかり押さえていただき、後悔しないマイホーム購入をしていきましょう。 

 

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