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土地を買う前にチェック! ワンフロアの広さを決める「建ぺい率」を簡単解説
はじめに
マイホームに新築一戸建てを建てるには土地を購入しますが、建ぺい率というものがあって、土地ごとに建てられる建物の面積が違います。建ぺい率とは土地に対してワンフロアで建築可能な面積を表し「%」で表示します。土地は高いので同じ土地の広さでもなるべく広く建物を建てたいですよね。今回は建ぺい率の基本的な考え方と、広く建てるためのマメ知識をお届けしていきます。
本編
東京23区の建ぺい率
建ぺい率とは、「土地に対してワンフロアで建築可能な面積を表した数値」の事です。%で表示されます。
例えば、同じ土地の面積でも、建ぺい率が高い方がワンフロアで大きい建物が建てられるという事になりますね。図のように建ぺい率が40%の土地と建ぺい率が80%の土地ですと、ワンフロアで建てられる面積が倍違うという事になります。東京23区内の土地ですと、大体50%か60%の所が多いですね。環境の良いエリアだと40%に制限されていたり、商業地っぽい所だと80%取れたりする事もあります。
図1
100平米の土地、ワンフロアの広さはどのくらい?
この建ぺい率ですが、一番関わってくるのがワンフロアの大きさなので、リビングの大きさに関わってきます。例えば、この図2で言いますと、同じ100㎡の土地でも、建ぺい率が40%の場所だと、24帖位が最大値、これが建ぺい率が80%の場所だと、48帖位取れる事になります。
逆に言うと、図3のようにワンフロアで24帖取りたい!18帖のリビングと同じフロアにお風呂と洗面室を取りたいみたいなご要望の方だと、24帖位の建物を取る為には、建ぺい率が40%のエリアですと、土地が100㎡必要です。対して、建ぺい率が80%のエリアだと、理論上50㎡の土地でも24帖確保可能です。
東京の場合は土地が高いですから、一坪増えるだけで、200万300万増えます。大きな土地を買おうと思うと予算が跳ね上がってしまいますので、なるべく建ぺい率の高い所の方が少ない土地の予算で大きな建物が建てられるので、総額としては抑えられると思います。逆に大きな庭が欲しい方は、建ぺい率が低い土地を選ぶと良いかもしれませんね。
図2
図1
建ぺい率に含まれないルール
また、バルコニーや庇など建物から出っ張っているものは、1m以内であれば建ぺい率に含まれないというルールがあります。この図のように、建物は建ぺい率の40%ギリギリで取り切ったうえで、この白い部分がバルコニーなんですが、こういう風に建ぺい率を超えて作る事は可能になります。バルコニーはだいたいが90センチの幅の場合が多いですからね。これは可能になります。
図4
建ぺい率10%アップの条件
建ぺい率ですが、優遇される場合というのがあって、まず角地の場合は建ぺい率が10%アップします。角地だと価格も高くなるのですが、10%広く建てられると土地代はおさえられる可能性があります。
さらに2019年の8月、最近なんですが、建築基準法が改正されて、準防火地域で準耐火建築物を建てる事で建ぺい率が10%アップするというルールが出来ました。皆さんが不動産の図面で建ぺい率が60%となっていても、準耐火建築物を建築する事で、かなりのケースで建ぺい率が70%で建てられます。
たかが10%されど10%、一部屋違う場合も
準防火地域で準耐火建築物というのはちょっと複雑ですので、土地を購入しようとする場合は、「何か建ぺい率が上がる仕組みがあったよね」とそれだけ覚えておいて、不動産屋さんや設計士に確認すればOKだと思います。
たかが10%、されど10%です。例えば土地が100㎡あったら、10%大きく建てられると10㎡違ってきます。10㎡は6帖位になりますので一部屋違いますよね。建ぺい率10%、かなり大きいのでチェックしておいて下さいね。
そうそう、角地と準耐火建築物なら最大20%建ぺい率がアップしますので、要チェックですよ。
まとめ
記事監修者
朝倉 大樹(宅地建物取引士)
株式会社ウィローズ 代表取締役
2000年不動産ベンチャー企業入社、28歳で最年少営業部長、29歳で最年少役員に抜擢。上場準備にも携わるが、リーマンショックによる倒産危機を経験するなど激動の20代を送る。
2012年株式会社ウィローズを創業。「お客様の利益を第一に」を理念に、売上高30億円を超えるグループ企業に成長。
不動産業界とお客様との情報の非対称性を解消するべくYouTube「不動産ポリス」を配信中。