# 不動産購入 # 不動産マーケット
2021.07.202021.07.20

オリンピック後、不動産価格は下がりません。現役不動産会社社長より。

はじめに

オリンピック後には不動産価格が下がるよ!暴落するよ!とオリンピック東京開催が決まったころから言われ続けてきました。いまもそう言っている動画が沢山あると思います。でも、オリンピックを目前とした今の東京の不動産市況から推察すると、下がらないと想定されます。それはなぜなのか。現役不動産会社社長で日々現場をみている私からお伝え出来る今の状況を、パトロールさせて頂きます。

本編

直近一年の中古マンションの売出データをチェック

直近一年の中古マンションの売出データをチェック

直近1年の中古マンション売出物件数

まずこちらのデータを見て頂きたいと思います。これはレインズっていう不動産業者が見れるデータベースから引っ張ってきた表ですが、過去1年、2020年の5月から2021年の5月までに東京都全体で売りに出された中古マンションの数を表にしたものです。少ない月で7000件台、多い月だと9000件位が毎月売りに出されているという事になります。

注目して頂きたいのは前年比という欄で、全部赤字ですよね。つまり、ここ1年はその前年に比べて売り物件が少ないっていう事です。これはオリンピックというよりもコロナの影響がどう出ているかになりますが、コロナだから不動産の叩き売りが起こって価格が暴落するって言ってる動画、たくさんありましたが、実際は売り物件ってコロナ前よりも減っていて、物件は余っているどころか少なくなっているというのが現場最前線の実情です。

在庫数激減中で、価格はぐんぐん上昇中

在庫数激減中で、価格はぐんぐん上昇中

直近1年の中古マンション在庫数

その証拠として、在庫、つまり売りに出ている物件の数ですが、どんどん減っていて、5月だと昨年の4分の3、75%に減っているという事になります。売り物件が供給されていないけど、去年と変わらず売れているので、どんどん在庫が減っているという事ですね。つまり需給のバランスで価格が決まりますから、現場の肌感としては価格は下がっているどころかむしろ上がっているというのが現実となります。これネットやyoutubeの情報と実情は全然違いますので、ちょっと本当に皆さんにお伝えしたいです。下がってないですからね!

一戸建てはさらに在庫激減

一戸建てはさらに在庫激減

直近1年の戸建て在庫数

さっきの在庫状況は中古マンションのものでしたが、一戸建てについての表がこちらになります。一戸建ても同じですね。同じというか、むしろマンションよりももっと顕著に在庫数が減っていて、5月だと昨年から3割在庫が減っています。これも需給のバランスで価格決まりますから、一戸建ても価格はめちゃめちゃ上がっているというのがリアルな現場の意見です。

さっきの在庫状況は中古マンションのものでしたが、一戸建てについての表がこちらになります。一戸建ても同じですね。同じというか、むしろマンションよりももっと顕著に在庫数が減っていて、5月だと昨年から3割在庫が減っています。これも需給のバランスで価格決まりますから、一戸建ても価格はめちゃめちゃ上がっているというのがリアルな現場の意見です

オリンピック後も売り渋りは続く見込み

みてきたようにオリンピック直前の段階で不動産価格は上がっている状態です。皆さんが不動産持っている方だと、今売りますか?もうちょっと待ちますよね?今下がり始めてたら皆さん急いで売るんでしょうけれども、データを見ると皆さんもうちょっと待とうと思っているから、需給バランスで供給が少なく在庫が足りない状態になっているとうい事ですから、オリンピックが終わっても売り物件がいきなり沢山出てきて相場が暴落する事ってかなり考えづらい、とポリスは個人的には考えています。

ちょっと心苦しいのは、オリンピック前、高いうちに売却をして、数年間は一旦賃貸でつないで、オリンピック後に不動産下がったらまた買おうという方。2,3年前はこの考え方がスタンダードではありましたし、弊社のお客様でもそういう方多かったのですが、実際はオリンピック後に不動産暴落とはならなさそうだなと個人的には思っておりますので、ずっと仮住まいの賃貸を続けるのは勿体ないので購入されるのがオススメだなと個人的には思っております。

まとめ

Point. 1

オリンピック直前、不動産市場は供給減により価格高騰中

Point. 2

供給が少ない状況はオリンピック後もしばらく続く見込み

Point. 3

オリンピック後すぐに価格が暴落する可能性は低い

Point. 4

記事監修者

朝倉 大樹(宅地建物取引士)
株式会社ウィローズ 代表取締役

2000年不動産ベンチャー企業入社、28歳で最年少営業部長、29歳で最年少役員に抜擢。上場準備にも携わるが、リーマンショックによる倒産危機を経験するなど激動の20代を送る。
2012年株式会社ウィローズを創業。「お客様の利益を第一に」を理念に、売上高30億円を超えるグループ企業に成長。
不動産業界とお客様との情報の非対称性を解消するべくYouTube「不動産ポリス」を配信中。

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