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不動産広告の徒歩分数を疑え!駅徒歩5分は5分ではない!
はじめに
物件広告には○○駅から徒歩10分と書いてあったのに、実際に歩いたら15分くらいかかった、ってことありませんか?風潮的には「不動産広告の分数表記って嘘ですよね」と不動産広告の駅からの徒歩分数がその通りではないよね、となんとなくわかっている方も多いのではないでしょうか?ただ不動産を初めて探したりするときには、「5分って書いてあるから5分でしょ?」と普通に思ってしまいますよね。でも実際には5分って書いてあっても5分じゃないケースがほとんどです。この件について広告のルールとあわせてズバリ正解をお伝えしたいと思います。
本編
不動産の徒歩分数表示は「80mを1分」
まず、基本的な考え方ですが、不動産の分数の表示は徒歩の場合、「80mを1分」で計算するとルールで決まっています。この「80mで1分」のペースってそもそもどの位の早さなの?というと、80分で1分なら、60分1時間で4,800mですから時速4.8キロです。個人差はありますが普通に歩く速度は時速4キロ位と言われてます。一方でデフォルトで早歩きの方っていますよね。僕も「できる社長は早歩きだ!」というのをどこかで見て、できるって思われたい一心で早歩き意識してるんですけど、早歩きの場合だと時速5キロとか6キロの人もいます。不動産表記の80m1分で時速4.8キロですから、徒歩10分と書いてあっても早歩きの人だと8分で歩けたりして、意外と表記より早くなるケースもあります。
これ考えてて思ったんですけど、80m1分は24時間で115キロっていうペースです。そう考えると某局の感動のマラソン、ずっと歩いてもゴールできるんですよね。もちろんご飯食べたり休憩したり、トイレ行ったりするんですけど、無理して走って「ヒザが、ヒザがもう限界です…」となるのなら、初めから歩いてもゴールできるんじゃないか?と思ってしまいます。
話を戻します。「80m1分」、この距離って直線?実際の道なり?当たり前ですが道なりが正解です。実際のルートに沿って距離を測らないといけません。これが一部の業者ではありますけど、いまだに地図上の直線距離で書いていたり、「飛べっていう事ですか?」みたいな測り方をしていたり、横断歩道がない場所を横切った動線で距離表示をすることがあります。「中央分離帯のある環七を徒歩で横切れは5分で行けます」――「轢かれろって言ってますよね?」みたいなルートになっている場合もまれですがあります。正直業界に昔はよくあった悪い慣習ですが、今でもたまにあるんです。
端数は切り下げ。徒歩15分表示物件は怪しい!?
ポイント2つ目は、切り上げ・切り下げ問題です。80m1分で計算するので、85mだとどうするの?これもルールがありまして、切り上げないといけないんです。駅から85mだと徒歩2分になります。正直僕の会社でも計算したら5.1分だから5分でいいや、というケースがまったくなかったとも言い切れません。すみません!だめです!いますぐ改めましょう。
でも業者によっては、5.9分なのに5分とガッツリ切り下げて表示しているパターンもいまだにあります。こういう5分、10分、15分という切りの良い数字になっている物件多いのですが、それはポータルサイト等で不動産を探すときに、5分、10分、15分とかで検索されるからなんです。やはり業者心理として5.5分なら5分にした方が検索に引っかかるじゃないですか。気持ちは分かります…。正直者の不動産会社は損しちゃうという面もあります。不動産会社あるあるかもしれませんが、15分以上の物件だと問い合わせの数が極端に減るんです。なので、実際は17分だけど15分にしちゃえみたいに2分も切り捨ててある、というケースさえあります。徒歩15分の物件は特に注意が必要です。
ちなみに、みなさん大好きグーグル先生ですが、グーグルマップの距離表示は切り捨てじゃないんですからね。知ってました?四捨五入してますからね。不動産屋だとすると悪徳になりますねぇ…。
地下鉄の地下道は徒歩分数に含みません
ポイントの3つ目は、どこからどこまでの距離?スタート地点とゴール地点の話です。当然「家の玄関から駅の改札まででしょ?」と思うじゃないですか?違うんです!不動産の広告の決まりでは、家は敷地の端で良いことになってます。一戸建ての場合は玄関開けてすぐ敷地の端なので問題ないですが、大規模なマンションとか高級マンションとかだと、マンションの敷地内のアプローチがとても豪華で長かったりします。また、タワーマンションだとエレベータを待つ時間もあれば、乗ってからもラッシュ時は各階に停止したり、地味に時間とられますけど、こういう時間も入ってません。玄関あけて、エレベーター待って、乗って、各階に止まって、エントランスを歩いて抜けて、道路に出た瞬間!「はい!ここからスタート!」です。
逆にゴールの駅ですが、これも改札ではないんです。「駅舎の敷地の端」なんです。小さい駅舎だと問題ないんですが、一番ずれるのが「地下鉄」です。地下鉄って駅によっては地上の出入り口から地下に入って、結構地下道を歩きますよね。200mくらい歩くことも良くあります。この地下道を歩いている分数って不動産表記に含まれていないんです!地下鉄の場合は、家から一番近い出入口まででいいってルールになっているんです。
都心やベイエリアの大規模なタワーマンションで最寄り駅が地下鉄で地下道通って改札までいく物件だと、部屋から道路に出るまで2、3分、地下鉄の出入口を入って地下道歩いて2、3分が加算されるので、チラシの表記の分数表示よりも5分以上長くかかる場合もあります。
信号・踏切・坂道に要注意!
ポイントの4つ目は、障害物に気をつけろ!です。障害物とは信号待ちや線路の踏切、坂道や階段などです。不動産の距離表示には信号待ちの時間や踏切の時間は入ってませんから、気になった物件は内見のときなどに駅から実際に歩いた方が絶対いいですよ。特に線路の踏切はラッシュ時には5分くらい全くあかない時もありますので、実際に通勤通学の時間に歩いてみることをおすすめします。
僕の会社のある品川区でも踏切ありますが、場所によってはなかなかあかないんですよ。これにあたると最悪です。僕もよく待たされます。信号や踏切には注意してください。ちょっと悪質な業者だと、良心的なふりをして、行きかえりを車で送迎します!と言って駅まで歩かせるのをなるべく阻止するとか、そういう場合もありますのでご注意ください。
目黒を中心に、都心城南(品川・目黒・世田谷・大田・港etc)の不動産については、武蔵小山最大級の不動産会社ウィローズにお任せ下さい。お客様のご要望に合った物件をご提案させていただきますので、お気軽にご相談ください。
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まとめ
分数表記は、80m1分がルール
分数表記は切り上げがルール
距離範囲は、敷地の端から駅の端まで
信号・踏切の待ち時間は含みません。
記事監修者
朝倉 大樹(宅地建物取引士)
株式会社ウィローズ 代表取締役
2000年不動産ベンチャー企業入社、28歳で最年少営業部長、29歳で最年少役員に抜擢。上場準備にも携わるが、リーマンショックによる倒産危機を経験するなど激動の20代を送る。
2012年株式会社ウィローズを創業。「お客様の利益を第一に」を理念に、売上高30億円を超えるグループ企業に成長。
不動産業界とお客様との情報の非対称性を解消するべくYouTube「不動産ポリス」を配信中。
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