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なぜ増えている?40代・50代の住宅ローン破綻 原因と具体的な対処法を完全解説

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住宅ローン

はじめに

近年、40代・50代での住宅ローン破綻が急増しています。
長年のキャリアと安定収入があるにもかかわらず、なぜ破綻するのでしょうか。
今回は25年以上の不動産業界経験を持つ専門家が、破綻の原因と具体的な対策を徹底解説。
定年後も安心して返済を続けられる方法をお伝えします。

本編

ご存じですか?40代・50代の住宅ローン破綻の現状

昨今、40代・50代の住宅ローン破綻が大きな社会問題となっています。
リストラ、病気、親の介護による離職など、人生の様々な局面で訪れるリスクにより、
住宅ローンの返済が行き詰まり、最悪の場合、住まいを失うケースまで出てきています。

このような状況は、決して他人事ではありません。
40代・50代は、安定した収入とキャリアを持つ世代とされていますが、
長年の実績があるからこそ、将来への過信や楽観的な判断が思わぬ落とし穴となってしまうのです。

■何割の方が住宅ローンを利用しているの?

住宅金融支援機構が実施した実態調査によると、
住宅ローン利用者の約3分の1が40代・50代となっています。
このデータは多くの方にとって意外かもしれません。
参考)季報「住宅金融」2020粘度秋号 職員レポート

実は、安定した収入とキャリアを持つこの年代だからこそ、
住宅購入に踏み切る方が少なくありません。
ただし、この数字はアンケート回答者のデータに基づくものであり、
実際の利用者数はさらに多い可能性があります。

■なぜ今40代・50代での住宅ローン破綻が増えているの?

近年、特に40代・50代の方の住宅ローン破綻が目立って増加しています。
その背景には、いくつかの重要な要因が隠れています。

まず大きな問題となっているのが、フルローンでの借り入れです。
頭金なしで借入額を最大限に設定し、返済期間が定年退職後まで及ぶケースが増えています。
そのため、月々の返済額が収入に対して高めに設定されがちです。

次に懸念されるのが、ボーナス払いへの過度な依存です。
ボーナス払いを前提とした返済計画を立てているものの、
会社の業績悪化でボーナスが減額されるリスクや、
定年後にボーナスがなくなることへの対策が十分でないケースが見られます。

また、健康面のリスク対策が不十分なことも大きな問題です。
病気や怪我による収入減少を想定していない方が多く、
医療費の突発的な支出への備えも不足しています。
長期療養が必要になった場合の返済計画を立てていない方も少なくありません。

さらに、金利上昇への対応が不十分なケースも目立ちます。
変動金利のリスクを十分に理解していない方や、
金利上昇時の返済額増加への備えがない方が多いのです。
固定金利とのメリット・デメリットの比較検討が不十分なまま、
住宅ローンを組んでしまうケースも見られます。

特に近年は中古マンションを購入後に破綻するケースが増えているとされ、
業界関係者からも警鐘が鳴らされています。

不動産業界で25年以上の経験を持つ専門家からも、
40代・50代からの住宅ローンに関する相談が増加しているという声が上がっています。
このような状況は、ここ数年で顕著になってきた新しい傾向と言えるでしょう。

こんな失敗が危ない!40代・50代で住宅ローン破綻する人の5つの共通点

住宅ローンの返済で破綻してしまう40代・50代の方々の多くに共通する行動パターンがあります。

子どもの教育費を必要以上に優先してしまったり、
収入が減少しても返済計画を見直さなかったり。
また、健康面の変化を軽視していたり、定年後の収入を楽観的に考えすぎていたケースも。
さらに、金利の仕組みをよく理解しないまま、住宅ローンを組んでしまう方も少なくありません。

これらの失敗は、どれも事前に防ぐことができるものです。
一つ一つのケースを詳しく見ていきましょう。

■つい優先してしまう子どもの教育費

お子様の教育を重視する気持ちは誰しも同じです。
しかし、子どもの教育費を優先しすぎることで、
住宅ローンの返済が危うくなるケースが増えています。

例えば、お子様2人を私立の中学・高校に通わせ、
さらに塾や習い事にも通わせると、教育費だけで月々20万円を超えることも珍しくありません。
収入は変わっていないのに、住宅ローンの返済と教育費の二重の負担で生活を切り詰めざるを得なくなり、
いずれ貯金も底をつき、ついには住宅ローンの返済が滞ってしまう。
このような事態に陥るケースが少なくないのです。

大切なのは、教育費と住宅ローンを分けて考えるのではなく、
家計全体のバランスを見ながら、無理のない範囲で両方に資金を配分することです。
早い段階からの教育費の積み立てや、教育ローンの活用も視野に入れておくとよいでしょう。

■収入が減っても見直さないローン返済

40代・50代は、思いがけない収入減少のリスクと隣り合わせの世代です。
会社のリストラに遭ったり、病気になったり、
親の介護で仕事を辞めざるを得なくなったりするかもしれません。

しかし、そのような収入減少が起きても、
住宅ローンの返済額を見直さないでいると、家計を大きく圧迫してしまいます。
収入が減った場合は、すぐに住宅ローンの見直しを検討するべきでしょう。
金利の低いローンへの借り換えや、返済期間の延長を金融機関に相談する、
あるいは毎月の返済額を減らすなど、様々な方法があります。

少しでも収入が減って住宅ローンの返済が厳しいと感じたら、すぐに対策を取ることが重要です。

■見過ごしがちな健康面の変化

病気で長期療養を余儀なくされ、収入が減少してしまうことは誰にでも起こり得ます。
生命保険に加入していても、病気やケガによる収入減少や医療費の負担まではカバーされないケースがほとんどです。

その結果、住宅ローンの返済と医療費の支払いという二重の負担に苦しみ、
破綻に追い込まれてしまう可能性があります。
このようなリスクに備えるためには、団体信用生命保険の内容をしっかりと確認し、
必要に応じて医療保険や収入保障保険への加入も検討すべきです。

また、健康状態に不安がある場合は、住宅ローンを借りる前の段階で、
将来のリスクを考慮した無理のない返済計画を立てることが大切です。

■思い込みが危険!定年後の収入

定年後の収入は、現役時代と比べて大幅に減少するのが一般的です。
それにもかかわらず、退職金や年金、再就職による収入を過大に評価し、
現役時代と同じような生活水準を維持できると考えてしまうのは大変危険です。

予想していたよりも収入が少なければ、住宅ローンの返済が困難になり、
破綻につながる可能性があります。
定年後の収入を過大評価せず、老後の生活費と返済のバランスを現実的に見積もり、
無理のない返済計画を立てることが重要です。

■知らないと損する金利の仕組み

変動金利は、金利が低い時期に借り入れると月々の返済額を抑えられるメリットがありますが、
同時に、金利が上昇するリスクも抱えています。
万が一、定年退職後で収入が減少する時期に金利が上昇してしまうと、
返済額が増えて住宅ローンの破綻につながるかもしれません。

住宅ローンの金利タイプを選ぶ際には、
将来の金利動向や自分のライフプランを考慮した慎重な選択が必要です。
特に、日本銀行の利上げに関するニュースなどを耳にする今日では、
変動金利の上昇に不安を感じる方も多いのではないでしょうか。
金利の仕組みをよく理解し、自分に合った選択を心がけましょう。

40代・50代で住宅ローン破綻しないための対策6選

ここからは、住宅ローン破綻を防ぐための6つのポイントをご紹介します。
一つ一つは当たり前のことに思えるかもしれませんが、
実際に破綻してしまった方の多くは、これらの基本的な対策を怠っていた方が多いです。
まずは、あなたの現状をチェックしてみましょう。
そして、必要な対策から一つずつ始めていきましょう。

■対策①:リストラや退職金が少なかった場合など、最悪のケースを想定する

40代・50代は、長年のキャリアの積み重ねにより、収入が最も安定している世代です。
しかし、この安定した収入が、時として危険な落とし穴となることがあります。

たとえば、50歳で住宅ローンを組む時、
現在の収入が安定しているため審査にも問題なく通過するでしょう。
「この先も収入は増えていくはず」と考え、
返済額の大きめな住宅ローンを組んでしまいがちです。
しかし、55歳になった頃に予期せぬリストラに遭い、
収入が大幅に減少するというケースは、決して珍しくありません。

また「退職金があるから大丈夫」と考えがちですが、これも危険な考え方です。
退職金は老後の生活費や医療費、介護費用など、様々な用途に備えておく必要があります。
さらに、退職金制度のない会社や、思っていたよりも退職金が少ない場合もあり得ます。
退職金に頼った考え方は避けるべきでしょう。

■対策②:家計の総点検を実施する

40代・50代は、子どもの教育費や親の介護費用など、
予期せぬ支出が増える可能性が高い年代です。
住宅ローンを組んだ当初は家計に余裕があっても、
子どもたちの進学や親の介護が始まると、突然家計が圧迫される可能性があります。

将来の支出増加を軽視していると、住宅ローンの返済が困難になり、
最悪の場合には破綻してしまうケースも見られます。
支出管理ができていない状態で住宅ローンを組むことは、大きなリスクを抱えることになります。

家計全体を見直し、将来の支出増加も考慮した上で、
無理のない返済計画を立てることが重要です。
一見面倒に思えるかもしれませんが、将来の安心のために必要不可欠な作業なのです。

■対策③:ファイナンシャルプランナーなどからアドバイスを受ける

ファイナンシャルプランナーなどの専門家に相談せずに
住宅ローンを組んでしまう方が少なくありません。
「周りの人も同じように住宅ローンを組んでマイホームを買っているから」という安易な考えで進めてしまうと、後々大きな問題につながる可能性があります。

例えば、金融機関の担当者から勧められた住宅ローンをそのまま信じ込み、
「これで定年後も安心して暮らせる」と考えがちです。
しかし、ローンの詳細や金利について十分な情報収集を行わないまま、
変動金利型ローンを選んでしまい、定年後に金利が上昇して返済額が増加することで、
家計が破綻状態に陥るケースも見られます。

このようなリスクを避けるためには、
住宅ローンを選ぶ際に、ファイナンシャルプランナーなど
第三者となる専門家からアドバイスを受け、十分な情報収集を行うことが大切です。
特に金利の動向や返済計画については、慎重に検討する必要があります。

■対策④:返済期間の短縮を検討する

住宅ローンを破綻させないための第一歩は、
返済期間と定年退職後の返済計画をしっかり立てることです。
具体的には、次のような対策を考えていく必要があります。

早めの繰り上げ返済を進めることで、定年退職後の負担を軽減することができます。
ボーナスや臨時収入を利用して繰り上げ返済を行い、元本を減らしていくことをおすすめします。

また、収入に余裕がある場合は、返済期間の短縮も検討しましょう。
返済期間を短くして定年前に完済するよう計画を立てれば、
短縮した期間に応じて返済額は増えますが、将来への不安を大きく減らすことができます。

40代・50代であれば、将来受け取れる年金額もある程度予想できます。
信頼できる不動産業者に相談しながら、退職金や年金、再就職による収入を現実的に見積もり、
それに合わせた返済計画を立てることが重要です。

■対策⑤:自分の健康状態や保険を見直す

40代・50代は、病気や健康状態に不安を抱えている方も多い世代です。
住宅ローンの借り入れには団体信用生命保険の加入が必須となっていることがほとんどですが、
健康状態によっては加入できない、あるいは保険料が高くなる可能性もあります。

保証内容は住宅ローン商品によって異なりますので、
複数の商品を比較検討し、自分に合ったプランを探すことが大切です。
特に失業時の保証が付帯されているかどうかの確認も忘れずに行いましょう。
必要であれば、追加で保険に加入することも検討します。

医療保険や収入保障保険への加入も有効な対策の一つです。
病気や事故で長期間働けなくなった場合でも、
住宅ローンの返済を継続できる体制を整えておくことが重要です。

また、定期的な健康診断を受けて健康状態を把握し、
重大な病気の早期発見と予防に努めることも、最大のリスク対策となります。
健康管理をしっかり行うことで、保険の加入条件も有利になる可能性があります。

■対策⑥:定期的に金利の見直しを行う

将来の金利上昇リスクに備えるため、固定金利型ローンの選択も検討しましょう。
将来の金利上昇を避けられ、返済額が一定となるため、計画的な返済が可能になります。
毎月の返済額を金利変動に左右されずに済むのは、大きな魅力です。

また、固定金利と変動金利を組み合わせたミックス型ローンを利用して
リスクを分散することも選択肢の一つです。
これにより、金利上昇リスクを抑えつつ、金利が低い時期には返済額を抑えることができます。
変動金利か固定金利か迷っている方には、この併用型がおすすめです。

40代・50代の方は、定期的な金利の見直しも重要です。
変動金利型ローンを利用している場合は、定期的に金利の動向をチェックし、
金利上昇時には固定金利型への切り替えを検討するなど、柔軟な対応を心がけましょう。

これらの対策をしっかりと行うことで、住宅ローンの破綻リスクを大きく抑えることができます。
不安な点があれば、専門家に相談することをためらわず、確実な返済計画を立てていきましょう。

まとめ

40代・50代の住宅ローン選びは慎重に

住宅ローンの破綻は、決して他人事ではありません。
特に40代・50代で住宅ローンを組む場合、定年退職後の収入減少や健康面でのリスク、
子どもの教育費など、様々な要因を慎重に検討する必要があります。

しかし、以下のような適切な対策を講じることで、破綻のリスクを大きく減らすことができます。
まず、将来の収入と支出をできるだけ現実的に見積もることです。
「なんとかなるだろう」という楽観的な考えは禁物です。
定年後の収入減少や教育費の増加なども含めて、長期的な視点で家計を見直しましょう。

次に、健康面でのリスク対策です。
団体信用生命保険の内容確認はもちろん、
必要に応じて医療保険や収入保障保険への加入も検討しましょう。
定期的な健康診断で予防に努めることも大切です。

最後のポイントは金利の仕組みをよく理解し、自分に合った返済プランを選ぶことです。
変動金利と固定金利それぞれのメリット・デメリットを理解した上で、
将来の金利上昇リスクも考慮して選択しましょう。

住宅ローンは人生最大の買い物の一つです。
不安な点があれば、必ずファイナンシャルプランナーなどの専門家に相談してください。
しっかりとした計画を立て、安心して返済できる体制を整えることが、
豊かな住生活への第一歩となります。

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