住宅性能評価ってどんなもの? メリット・デメリット

# 不動産購入

はじめに

住宅購入を検討していると目にする「住宅性能評価」。取得している物件としていない物件がありますが、取得物件には住宅の性能が客観的にわかる以外にもメリットがあります。逆にデメリットもあるので、まとめてお届けします。

本編

10項目を評価する住宅の通信簿

住宅性能評価制度とは、簡単に言うと住宅の通信簿のようなものになります。かつて欠陥住宅の問題が多発した時に、品確法と言うものが成立し、住宅の質をもっとよくしていきましょう。とう動きがある中で、この性能評価制度が生まれたという事です。評価内容は、耐震性、耐久性、省エネルギー性などの10項目に分かれており、設計段階で図面を確認する「設計性能評価」と、建築中や住宅完成後に確認する「建設性能評価」の2種類に分かれています。国に登録されている第三者機関が評価をするので安心という事になります。

10項目を評価する住宅の通信簿

建設住宅性能評価書

メリット①客観性

それではこの住宅性能評価を取るとどのようなメリットがあるのか解説致します。まず1つ目が住宅の性能が客観的に分かるという事です。数値で表してくれるので、専門の方ではなくても分かりやすいのは安心につながります。

メリット②地震保険の割引

2つ目が地震保険の割引があります。地震保険が割引されます。耐震等級3では50%、耐震等級2では30%、耐震等級1では10%の割引です。

メリット③紛争処理の支援

3つ目が紛争処理の支援を受けられます。住宅購入後に万が一トラブルが生じたとき、国が指定する住宅紛争処理機関に当事者間の紛争処理を申請できます。紛争処理の手数料は1件あたり1万円なのでご自身で弁護士に依頼するよりもかなり安価です。住宅を建てる側は、1万円紛争処理の申請が出来てしまうと、何か問題が合ったらすぐに法的手段に出られてしまうので、ちゃんと建てようと抑止力に繋がるよね。という建付けになります。

メリット④将来売りやすい

4つ目が将来売りやすくなるという事です。客観的に評価している書類があると中古住宅を買われる将来の買主も安心ですよね。性能評価書が無いよりもあった方が高く売れそうな気もしますよね。

デメリットは費用がかかる

このようにいい事ばかりの住宅性能評価ですが、デメリットとしては1点のみです。費用がかかるという事です。住宅性能評価の申請を行うのに1戸あたり10万円から20万円かかります。
また、性能評価書で高い評価を受ける為には、耐震性を上げる為に柱やハリや壁を増やしたり、お金がかかります。その価値についてはかなり個人差があるので、100万円かかっても耐震性を高めた方が安心だ。という人もいれば、建築基準法で定める最低基準でも十分耐震性はあるという見方もあるので、そこに100万円かけるのであれば、別のものにお金かけた方がいいよね。という方もいます。

不動産を評価する一つの判断基準として見て

住宅性能評価の10の項目は、採光・陽当りの評価項目を高める為に窓を大きくすると、壁が減るので耐震性能が落ちるなど、こちらを高めるとこちらが低くなるという相反する関係の項目もあるので、全部最高等級の住宅というのは難しいです。数値が高いからいい家だ、低いからダメだという事ではなくて、住宅・不動産を評価する一つの判断基準だよと言う風に捉えて頂けると宜しいのかなと思っております。

 

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まとめ

Point. 1

記事監修者

朝倉 大樹(宅地建物取引士)
株式会社ウィローズ 代表取締役

2000年不動産ベンチャー企業入社、28歳で最年少営業部長、29歳で最年少役員に抜擢。上場準備にも携わるが、リーマンショックによる倒産危機を経験するなど激動の20代を送る。
2012年株式会社ウィローズを創業。「お客様の利益を第一に」を理念に、売上高30億円を超えるグループ企業に成長。
不動産業界とお客様との情報の非対称性を解消するべくYouTube「不動産ポリス」を配信中。