不動産価格高騰は一括査定の構造的問題が招いている?【不動産売却】

# 不動産売却

はじめに

コロナ渦にあっても都心の不動産価格は高騰を続けています。特に中古物件は在庫が減り、完全な売り手市場に。各不動産業者は売却物件の獲得に乗り出し、空前の一括査定ブームです。もともと相場よりも高値査定を招きやすい業界構造を抱える不動産一括査定ですが、在庫不足のなか高額査定にいっそう拍車がかかり、高値預かりによる市場価格の高騰、販売長期化も見られるようになっています。誰も得しない状況にも思える売却一括査定を、今、どう付き合っていくのがいいのか考察したいと思います。

本編

不動産の在庫が減っている

不動産の在庫が減っている

不動産の成約数と新規販売件数

まず、今の不動産市況を簡単にご説明させて頂きますと、コロナ禍においても不動産売買はとても盛況で、この上段のグラフにあるように成約数は右肩上がりでして非常に売れております。対して下段の新規販売件数はどんどん下がっており、売れているけど売りに出す物件が少ない、在庫が凄く少ない状況になっております。

不動産の価格は高騰している

左の図が示している通り2019年、コロナ前は4万5千件ほど在庫があったものが、現在は35000件ほどになっており、20%から25%在庫が減っている状況です。
それにより、売り物件が少ないので、完全な売り手市場。高くてももしかしたら売れるかもしれないという事で、今販売に出されている物件はかなり高い物件が多いです。売り手市場ですから、それでも物件が無いので売れている。と言う状況です。こういうマクロな市況ですから、売りに出る物件は高い価格で売り出されやすい状況になっております。

不動産の価格は高騰している

中古マンションの在庫推移

不動産の価格は高騰している

首都圏中古マンションの単価推移

一括査定で高値に拍車がかかっている

そして、不動産の一括査定の仕組みが加わることで、更に高値預かりに拍車がかかっていると思われます。
もともとこの一括査定の仕組みは、他社よりも高く査定した方が販売窓口として選ばれやすいので、正直者が損をする。営業トークで高く査定した方が選ばれやすい仕組みです。私も現場で、この仕組みって本当に売主さんにとって得なのかな、変に期待だけさせるしくみではないかなと悩みながら、利用しております。

実はこの一括査定の仕組みは結構前からあります。コロナの前からずっとありました。昔は一括査定の仕組み上、査定価格は高くなりがちといっても、みなさんもプロですから、「さすがにこの金額じゃぁ売れないでしょう。」という、とんでもない高値では査定してこなかったんです。
いまも不動産屋さんたちはみんな本音では、平常時だとどう考えても2600万円だよな。と思っているんです。ただし、今不動産価格がどんどん上がっているし、会社からは売却物件確保しろと言われるし、一括査定で他社も多分リップサービスで高く出すし・・・という事で、みんな本当は2600万円だと思っていても、高く査定しまっている。その結果、お客様に変に期待をさせたり、販売の長期化で困らせてしまったり、相場が不当に上がってしまったりと言う状況が起こっています。

一括査定で高値に拍車がかかっている

価格高騰を招く一括査定

売却時には出口戦略を示してくれる業者選びを

今のこの状態は誰も得してないと思うんですよね。おそらく同業者の方はみんな思っている事ではないかなと個人的には思ってます。
売却される方はみなさん高くく売りたいと思っていらっしゃると思いますが、うわべだけのリップサービスをうのみにせず、しっかりマーケットを把握して、高値チャンレンジする場合でも、出口戦略をもって売却提案をしてくれる不動産会社とお取引してくださいね。

 

目黒を中心に、都心城南(品川・目黒・世田谷・大田・港etc)の不動産については、武蔵小山最大級の不動産会社ウィローズにお任せ下さい。お客様のご要望に合った物件をご提案させていただきますので、お気軽にご相談ください

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まとめ

Point. 1

記事監修者

朝倉 大樹(宅地建物取引士)
株式会社ウィローズ 代表取締役

2000年不動産ベンチャー企業入社、28歳で最年少営業部長、29歳で最年少役員に抜擢。上場準備にも携わるが、リーマンショックによる倒産危機を経験するなど激動の20代を送る。
2012年株式会社ウィローズを創業。「お客様の利益を第一に」を理念に、売上高30億円を超えるグループ企業に成長。
不動産業界とお客様との情報の非対称性を解消するべくYouTube「不動産ポリス」を配信中。