この事実を知るまでは中古マンションを買わないでください。

# 中古マンション

はじめに

マンションは気に入って買うものですが、購入した中古マンションが、将来思ったよりも値段が下がってしまったり、なかなか売れない物件になる可能性があります。いわゆる資産性が悪い物件です。今回は資産性が悪くなる可能性が高い中古マンションの特徴を7つご紹介させて頂きます。

本編

資産性の悪い中古マンションの定義

私は不動産流通の最前線で20年以上の経験があり、営業マンや管理職、経営者の立場で様々な中古マンションの契約に立ち会ってきました。不動産は気に入って買うものだと思いますが、20年以上不動産の現場におりますと、気に入って購入頂いた中古マンションでも、将来何らかの理由で売却をする時に、思ったよりも値段が下がってしまってなかなか売れない、売りづらい物件というものも中には存在します。いわゆる資産性が悪い、売りづらい物件ですね。

今回は資産性が悪くなる可能性が高い中古マンションの特徴を7つご紹介させて頂きます。しかし、この資産性というのは、買った金額に比べて安くしか売れないという事が資産性が悪いという事になりますので、今回上げさせていただく7つの特徴に該当していたとしても、今あなたが購入される金額が割安であれば、必ずしも購入NGという事ではありません。売るときも安くしか売れないとは思いますが、買う時も安く買えるのであれば、それは特に問題がある事ではないと思います。
資産性に問題があるマンションなのに、それを不動産会社から教えてもらえなかったり、まぁいいかと安易に考えて、通常の同じ価格で買ってしまうと、将来売るときに安くしか売れないので、損してしまうという事になります。それでは早速解説してまいります。

旧耐震のマンション

1つ目は旧耐震の物件です。旧耐震というのは1981年よりも古い、昔の耐震基準で建てられたマンションで、それより新しく建てられたマンションいわゆる新耐震の物件に比べると圧倒的に耐震性が弱いので、大きな地震が来た時に命が守れないという事になります。購入した時には、まぁいいか、大きな地震がきたらしょうがないよね。と案外軽く考えている方も多いのですが、実際に地震が来てマンションが倒壊するなど住めない状態になってしまった場合は、その人の人生に大きな影響を与えてしまいます。
生命の問題もありますし、何千万も出して買ったマンションが倒壊してしまうとそこには住めないですから、別の住居を確保しなければならないので、何千万もの借金だけ残るという事が現実的に起こってしまいます。幸せになる為に購入したマイホームで、転落人生になってしまうというのは非常に悲しい事です。

そうならないために、旧耐震の物件であっても耐震診断を受けていて、耐震OKが出ているマンションであったり、今は耐震NGだけれども、修繕積立金がかなりたまっていて、耐震補強工事の計画があるマンションなどであれば問題なく購入してかまわないと思いますので、そういった事を管理組合から情報を取り寄せて調べる必要があると思います。

 

旧耐震物件について、もっと知りたい方はこちらの記事も参考にして下さい。
◆買っちゃいけない中古マンション。旧耐震物件に気をつけろ!

電気温水器のマンション

2つ目が電気温水器のあるマンションです。電気温水器というのは、深夜電力を使ってお湯を沸かし、タンクにためておくような温水器です。ガス給湯器は瞬間的にお湯が沸くのでいつでもどれだけでもお湯が使えますが、電気温水器はこのタンクにためたお湯がなくなってしまうと、基本的にはお湯は終わり、深夜電力でお湯をためるまでは使えないという事になります。古い中古マンションですと、この電気温水器は多く見られます。昔は結構多かったんですね。僕の実家も電気温水器使ってますね。

また、新築当時は電気温水器でも、ガス給湯器に変更できるケースもあります。電気温水器をガス給湯器に変更する事は実は一筋縄ではいかないです。電気温水器は結構大きいため、室内に半畳ほどの電気温水器スペースがある事がほとんどですが、ガス給湯器は一酸化炭素が出るので室外に設置する必要があります。室外となるとバルコニーや共用廊下ですが、基本的にはこれらの場所は共用部分になりますので、ここにガス給湯器を設置してよいかは管理規約に基づく事になります。勝手には置けないんですね。

また、電気温水器は室内に大きなタンクを置く必要がある為、同じ面積のガス給湯器のマンションに比べて半畳ほど有効利用面積が小さくなってしまう事もマイナスポイントです。さらに、電気温水器の方が水圧が若干水圧が弱くなることもNGポイントですね。古い中古マンションの場合は、水圧が弱い場合が多くみられますが、電気温水器は水圧が弱くなる理由の一つになります。また、ガス給湯器に比べて機器の取り換え費用が若干高い事もNGポイントになります。ガス給湯器が20万円位だとしたら電気温水器は30から40万円くらいが相場になります。

修繕積立金が安いマンション

3つ目が修繕積立金が安すぎるマンションです。国土交通省のガイドラインでは修繕積立金の適正金額は平米あたり200円となっておりますので、60㎡のマンションの場合で月額12000円となります。現在この金額をすでに割り込んでいるマンションは将来確実に足りなくなるので、今まで貯めてこなかった分を値上げして徴収しなければならないという事になります。全所有者さんが貯めてこなかった分を、中古で購入したあなたが修繕積立金を増額して負担しなければならないっていうのはちょっと納得できないですよね。

また平米あたり200円を現在積み立てているマンションだとしても、新築当初から平米あたり200円積み立てていないといけないので、修繕積立金の変更履歴や重要事項調査報告書を管理会社から取り寄せて、現在の修繕積立金額を確認したり、大規模修繕工事をいつ行ってきたかと、将来実施する予定なのかを確認して総合的に判断をする必要があります。

総戸数が少ないマンション

4つ目が戸数が少ないマンションです。戸数は多ければ多い方が良いと思いますが、安心するためには50戸以上。20戸以下だと要注意と思って下さい。また、10戸以下だとどれだけ安くとも基本的にはやめた方が良いと私は思っています。マンションの戸数が多ければ多いほど修繕積立金や管理費の一人当たりの負担額が少なくて済みますので、ランニングコストが上がりにくいんですね。エレベータを入れ替えるコストが仮に1000万円かかるとした場合に、100戸のマンションであれば1世帯10万円の負担で済みますが、20戸しかない場合は1世帯50万円の負担になります。

また、戸数が少ないマンションの方が修繕積立金がなかなかたまらず、適正は管理や修繕がなされていないいわゆる管理不全マンションに陥る可能性が高くなる為、戸数が少ないマンションに対する金融機関の住宅ローン融資の姿勢も年々変化しているんですね。今はマンション全体の戸数を最低20戸以上とか10戸以上と制限している金融機関も多いです。それより少ないとローンが組めないという事になりますね。
将来的にやはり戸数が少ないと管理不全マンションになるよね。という気運が高まれば、金融機関の方で30戸以下はローンを出せないという風に戸数の下限が変わってくると、例えば15戸のマンションの場合に、あなたが買う時はローンが通りましたが、10年後売るときにはローンが組めないマンションになるという事も考えられます。そうなると安くしか売れない事は目に見えてますよね。戸数が20戸以下のマンションは要注意となります。

リフォームに制限があるマンション

5つ目がリフォームに制限があるマンションです。代表的なものが床の制限です。これも築年数が古いマンションでたまに見受けられます。今のように二重床二重天井といったような防音対策がなされてない構造のマンションの場合はどうしても上の階の生活音が気になる事が多くなります。
そのため、管理規約でフローリングを禁止していたり、絨毯しか認めないというマンションも存在します。絨毯だとダニが繁殖したり、掃除がしにくいので衛生面でも敬遠されますし、今は何といってもフローリングを希望される方が大半となりますので、フローリングにできない時点で候補から外れてしまうお客様も多いと思います。そうなると、なかなか売りづらいという事になりますよね。

エアコンが設置できないマンション

6つ目はエアコン設置が出来ない部屋がある物件です。古い中古マンションの場合は、バルコニーがないお部屋や共用廊下に面するお部屋など、エアコンの室外機を置くスペースが無いお部屋はエアコンがつけられない事が意外と多いです。昔はエアコンが無くても夏窓を開けておけば何とかなったのでしょうが、今はエアコンなしで過ごす事は熱中症のリスクがかなり高いですよね。
このようなエアコン設置が出来ないお部屋は、リフォームの時にエアコンをつけられるよう、隠ぺい配管工事を行っていると販売する時にも資産性が落ちないと思いますので、リフォームを検討される場合は、そのような隠ぺい配管工事も行っておくことをお勧めいたします。

エレベーターのないマンション

7つ目はエレベーターの無い物件です。中でもエレベーターなしの物件で3階以上のお部屋はかなり販売苦労します。実際弊社でもエレベーター無しの4階のお部屋を安く購入してフルリノベーションをして販売した経験がありますが、1年売れ残ってしまいました。エレベーター無しの物件は、比較的郊外のイメージとしては団地のような古い物件にたまに見られるんですが、築年数が古くてエレベーター無しの4階だと購入ターゲットとなる人が極めて少ないんですね。

エレベーター無しでもいいという比較的体力のある若い方だと、築年数が古い物件になるとあと30年40年ちゃんと住めるのか不安になりますので購入のターゲットから外れてしまいます。また、築年数が古い物件はご高齢の方が終の棲家として検討される事も多く、少し古いし不便だけど安いからいいわ、と購入されるケースでも、エレベーター無しの4階だとさすがにご高齢の方は厳しいですよね。販売にとても苦労するので、自分は特に気にしないよ、逆に運動になるから良いよね。というお考えであっても、再販売の事も考えて購入を検討をするようにして下さいね。

絶対に買ってはいけないNGマンション7選

絶対に買ってはいけないNGマンション7選という事で、ご説明させていただきました。是非、購入検討時に参考にしていただければと思います。

①旧耐震の物件
②電気温水器のある物件
③修繕積立金が安すぎる物件
④戸数が少ない物件
⑤リフォームに制限のある物件
⑥エアコン設置が出来ない物件
⑦エレベーターの無い物件

 

目黒を中心に、都心城南(品川・目黒・世田谷・大田・港etc)の不動産については、武蔵小山最大級の不動産会社ウィローズにお任せ下さい。お客様のご要望に合った物件をご提案させていただきますので、お気軽にご相談ください

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まとめ

Point. 1

記事監修者

朝倉 大樹(宅地建物取引士)
株式会社ウィローズ 代表取締役

2000年不動産ベンチャー企業入社、28歳で最年少営業部長、29歳で最年少役員に抜擢。上場準備にも携わるが、リーマンショックによる倒産危機を経験するなど激動の20代を送る。
2012年株式会社ウィローズを創業。「お客様の利益を第一に」を理念に、売上高30億円を超えるグループ企業に成長。
不動産業界とお客様との情報の非対称性を解消するべくYouTube「不動産ポリス」を配信中。