ニセ未公開物件に注意!不動産業者だけが知っている超お得な物件探し。

# 不動産のルール

# 不動産購入

はじめに


不動産購入を検討しているとよく「未公開物件」という言葉を耳にしませんか?ホームページやポータルサイトで「弊社限定!」とか「完全未公開!」とか表現されていることもありますね。大手ポータルサイトに掲載されているのに「未公開」っておかしくない?という一般の方と不動産業界の常識のズレをただすため、今回はこの「未公開物件」をパトロールいたします。「未公開物件」=「お宝物件」では決してありません!あやふやな言葉に惑わされず、いい物件情報を取得するためのコツについてもお話します。ぜひご覧ください。


本編

SUUMOに掲載されていても未公開??

以前、新しく物件情報を入手したので、いち早くスーモに広告掲載したんですね。セールストークとして、「未公開物件!」と書いてスーモに載せたんです。そうしたらすぐにお客様から問い合わせを頂きまして、やった!と喜んでいたところ、お客様からはこういう風に言われたんですね「朝倉さんさぁ、未公開物件って書いてあるけど、スーモに広告公開してるじゃない!未公開じゃないじゃない」と、我々不動産業者から見ると、未公開物件だから未公開物件と書いたのに、お客様からみたら、ネットに公開してる時点で未公開じゃないじゃないと。お客様がそうおっしゃるのも、まぁ、理解は出来ますよね。

不動産業者の未公開物件は「レインズ未公開」の物件

不動産業者の未公開物件は「レインズ未公開」の物件

「未公開物件」の定義ですが、この図を見て頂ければと思います。結論から申しますと、不動産業者がいう「未公開物件」というのはレインズに掲載されていない物件の事を言う場合が多いです。

余談ですが、弊社は東京の不動産業者なので、関東の業者はおそらくこの共通認識だと思いますが、エリアが異なると慣習が違うので、もしそうじゃないエリアがありましたらごめんなさい。

東京や関東では「未公開物件」というのはレインズに掲載されていない物件の事を言っています。レインズというのは不動産業者だけが見られるデータベースで、レインズに物件情報が掲載されると、どの業者でも扱える物件と言う事で、情報の非公開性、希少性はぐっと低くなります。したがって、レインズに載っていない物件は独自のルートで売り物件情報を収集した物件となりますので、未公開物件と言っている訳です。ですので、この図で言う所の、ネット広告には掲載されているけれども、レインズには掲載されていない状態の物件、これも未公開物件と言ってます。

また、この未公開物件というのは、レインズに登録されていないので、掘り出し物感がありますし、実際お得な物件の場合もあるんですが、先ほどの図で言うと、一番初めの物件化した段階、具体的には売主様からこの物件をいくらで売りますと、媒介契約を締結した瞬間、この瞬間は世の中の全物件が未公開物件になりますので、未公開物件だからと言ってお得とかお宝物件と言う事ではないです。未公開物件とはあまり露出されていない物件と言う事ですから、かならずしもお得だったり、いい物件であるとは限らないという事ですね。

不動産業者さんから「未公開物件出ましたよ!」とお誘いがあると、何となく「良さそうだな」と思ってしまいがちですが、未公開と言う言葉の響きに騙されずに、正しく物件情報を判断されるようにして下さいね。

未公開物件=新着物件でもない

未公開物件=新着物件でもない

未公開物件が全てお得な物件ではないというのは理解できたけれども、未公開物件であれば新規物件、つまり、売り出して間もない物件なんでしょ。というイメージを持たれる方も多いですが、実はそこれもそうとも限らないです。

この図を見て下さい。不動産を売りたいというお客様から物件をお預かりした時に、専属だと5営業日以内、専任だと7営業日以内にレインズ掲載が義務です。ただ、もう一つ一般媒介というものがあってその場合はレインズへの登録義務がありません。したがって、物件を売り出してから半年とか1年経っていても、レインズに載っていないいわゆる「未公開物件」状態の物件があります。これは未公開物件ではありますが、ただ売れ残っている物件をレインズに乗せてないだけという事もあります。「未公開物件」だからといって、必ずお得な物件や新着物件とは限らないという事です。

お得な物件情報は不動産会社の営業から仕入れるべし

それでは未公開物件にとらわれずに良い物件を見つける為の秘訣についてです。

不動産業者は未公開物件ではなくレインズに掲載されている物件を買っているケース、実は多いです。うちの社員も半分以上はレインズ掲載物件を買っているんじゃないでしょうか。それはどういう事かというと、公開物件、すなわちレインズに掲載されている物件でも2つお宝物件に出会えるコツがあります。

1つ目は「相場ずれ」物件です。相場ずれとは本来であれば3000万円が相場の物件がレインズでも2400万円とか2割くらい安く乗っているケースがあります。これは査定した仲介業者さんの査定額が相場とずれているんですね。東京の物件だけど、神奈川や埼玉の業者さんが査定した場合や、普段賃貸メインでやられている不動産屋さんが査定した場合に、この相場ずれした物件情報がレインズに公開される事があります。こういう物件は本当に売れてしまうのが早いので、木曜日に売りに出て金曜日に申込が入る事も良くあります。

お宝物件に出会えるコツ2つ目は指値です。価格交渉の事を指値と言いますが、売主が買換えで売却期限が迫っていたり、売主業者の決算期だったり、仕入して1年経ったりして在庫処理をする場合だったりで、大幅に指値が通る場合があります。そういう指値の情報は非公開であることが多いので、不動産業者の担当しか情報を持っていないです。

お客様は信頼している業者さんから掘り出し物件情報が来るように、常日頃不動産業者の担当とマメに連絡を取って頂ければお宝物件に出会う確率は上がると思います。あとは気になる物件の場合は1日でも早く内覧に行く事をオススメします。是非不動産業者の担当者をうまく使ってお得な物件情報を収集してください。

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まとめ




Point.
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記事監修者



朝倉 大樹(宅地建物取引士)

株式会社ウィローズ 代表取締役



2000年不動産ベンチャー企業入社、28歳で最年少営業部長、29歳で最年少役員に抜擢。上場準備にも携わるが、リーマンショックによる倒産危機を経験するなど激動の20代を送る。

2012年株式会社ウィローズを創業。「お客様の利益を第一に」を理念に、売上高30億円を超えるグループ企業に成長。

不動産業界とお客様との情報の非対称性を解消するべくYouTube「不動産ポリス」を配信中。