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土地購入前にチェック!高度地区の土地選び「北側道路」と「南側道路」の土地どちらを選ぶ?【北側斜線・応用編】

# 不動産のルール

# 不動産購入

はじめに


マイホーム用に購入する土地、あなたは南側に道路がある土地と、北側に道路がある土地、どちらを選びますか?一般的には南側道路を選ばれる方が多いですよね。でも土地には建てられる建物に「高さ制限」が設けられています。建築基準法で定められた「北側斜線」と自治体が定める「高度地区」。これらのルールを知ると、北側道路の土地が意外にいいかも、と思うかもしれません。


本編

3択クイズ あなたならどの土地を選ぶ?

3択クイズ あなたならどの土地を選ぶ?

図:3択クイズ

いきなりですが、クイズです。
この図に3つの売地があります。黄色の土地が南道路です。青い土地が北道路、緑の土地が東道路です。この3つは土地の形は全て同じだと思って下さい。

そこで質問です。この3つの土地のうち、人気なのはどれでしょうか?
これは、恐らくほとんどの方が南道路の黄色い土地と答えるでしょうね。

では、一番人気がない土地はどの色でしょうか?
これも皆さんが青い土地、北道路の土地と答えるかもしれませんね。

理由は陽当りですよね。南道路は陽当りがいいけど、北道路は悪いと。不動産の価格は需給のバランスで決まりますので、一般的には、南道路の土地は高く、北道路の土地は安いとなってきます。
ただし、不動産のプロの方や建築家の方は意外とこの一番に人気が無いはずの、北道路の物件を購入されるケース、結構多いんですね。
これには理由があって、高さ制限が関わってきているんですね。詳しく説明していきましょう。

南側道路の土地に家をたてた場合

南側道路の土地に家をたてた場合

南道路の土地の建物

まず、この一番人気の南道路の土地に実際に建物を立ててみた場合はこのような立体感になります。
このエリアを仮に第1種高度地区だとすると、自分の北側の敷地境界線から5m垂直に立ち上がって、1対0.6の割合で高さ制限がかかってきます。この中に建物をおさめて下さいね。という事になります。
5mですから、木造の場合はワンフロアが天井高と階と階の間都下を考えると2.7とか2.8m位必要ですので1階は問題なく建てられますが、2階の途中から高さ制限がかかってきます。
この第1種低層地域、とっても閑静な環境の良いエリアでもありますので、3階を立てるのは現実的には結構厳しい事が多いです。土地がすごく大きいとね、高さも稼げるんですが、3階が建てられない場合が多いです。これが南道路の土地です。

北側道路の土地に家を建てた場合

北側道路の土地に家を建てた場合

北道路の土地の建物

北道路の土地に実際に建物を立てた場合の高さのイメージがこちらになります。
建てられる建物の高さが明らかに違いますよね?
南道路の土地は3階は屋根裏のようですが、北道路の土地は3階ほぼ建てられてます。これは、同じ用途地域、高度地区なので全く同じ規制でも建てられる建物の高さが違ってきます。

原因はこの高さ制限の起点が、本来は自分の土地の北側の敷地境界線から5m立ち上がるというルールなのですが、北道路の場合は、自分の北側が道路ですので、道路を挟んでの向かい側の敷地と道路の境界線から5m立ち上がる、というルールになります。
道路の分だけ建物が高く建てられるんですね。

プロは東京では北側道路の土地を買う

ということで、東京の場合、建築家や不動産のプロの方は、好んで北道路を買う傾向があります。
北道路の土地は陽当りは良くはないですが、価格が安かったり、建物が大きく建てられたり、メリットが大きいので、皆さんにも是非検討して頂きたいと思っております。

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まとめ




Point.
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記事監修者



朝倉 大樹(宅地建物取引士)

株式会社ウィローズ 代表取締役



2000年不動産ベンチャー企業入社、28歳で最年少営業部長、29歳で最年少役員に抜擢。上場準備にも携わるが、リーマンショックによる倒産危機を経験するなど激動の20代を送る。

2012年株式会社ウィローズを創業。「お客様の利益を第一に」を理念に、売上高30億円を超えるグループ企業に成長。

不動産業界とお客様との情報の非対称性を解消するべくYouTube「不動産ポリス」を配信中。