はじめに
マイホームを探すとき、割安な物件をみつけてよく見ると「告示義務あり」となっていて、「事故物件か」と思い、検討からはずしていませんか? でもそれは思い込みからくるもので、もしかしたら損しているかも。敬遠しがちな「事故物件」も、その程度、感じ方、購入目的によってはお宝物件になるかも。「事故物件」について理解して検討の候補にしてみてはいかがでしょうか。
本編
事故物件にもいろいろある
まず事故物件と言っても定義は不明確で、建物が雨漏りしていたり、違法建築だったりする物件も事故物件と言ったりしますが、この動画では心理的瑕疵物件に限定してパトロールしてまいります。心理的瑕疵とは、人が亡くなっている、火災があった、すぐ近くに反社会的勢力の事務所があるなどが心理的瑕疵物件に該当します。
心理的瑕疵物件の相場感
人によって本当に感じ方が違うので、一概には言えませんが、僕の経験上は、マンションの他の部屋や共用部分で自殺や他殺があった場合は、価格は相場とほぼ変わらない。安くないです。
また、その物件の室内で火災があった場合でも、人が亡くなっていない場合は、相場と変わらないか安くなっても5%引き位、そんなに安くならないです。
人が亡くなっている場合でも、老衰などでの孤独死で発見が遅れたケースで5~10%、自殺で10~15%、事件性のある他殺で20%位は安いのかなという気はします。意外とそこまで安くないんですよ。
安いのでいうと、借地権とか、再建築不可物件の方がだいぶん安いです。また、目の前に反社会的勢力の事務所がある場合、マンションだとさほど価格に影響はしませんが、一戸建ての場合は、事件性のある亡くなり方をした物件よりも、実害の可能性があるという事で20%位安い場合もあります。現場で感じる肌感ですが、おおむねこんな感じかなー、と思います。
デメリットは気持ち的なものだけ
事故物件のデメリットとしては、1点だけです。気持ち的な問題という点だけです。
今までのお宝物件研究でお伝えした、ローンが下りないとか、建て替えが出来ないとか、陽当りや風通しが悪いとか、そういう実害はないです。ただお気持ちの面だけ。と言う事になります。とはいえ、それが大きいですよね。お客さまの中には全く気にされない方もいらっしゃいまして、例えば、医療関係にお勤めの方とか外国人の方で「全然気にしないよー!だって誰でも死ぬでしょ」と言って買って行かれる方いらっしゃいます。
逆に怖い話ですが、ご案内した時に、ドア開けた瞬間にお客様に「この物件はいるからダメ。」と言われた事もあります。何か感じたんでしょうね。。。
メリットは割安感 不動産投資にも
事故物件のメリットとしてはやはり安いって事ですね。気にならない方にとってはとてもお得です。不動産投資をされる方だと実際に自分は住まないので、事故物件を紹介して欲しいというお客様もいます。
特に賃貸の場合は告知義務は3年までというルールが出来るかも?という話がでておりますので、それが事故物件の告知義務のガイドラインとして決まると、投資物件を購入される方にとっては、事故物件を安く購入して、事故が無い物件と同じ賃料で貸せるわけですので、投資効率は良くなりますから、今後は事故物件の購入意欲はより加熱するんでしょう。
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まとめ
記事監修者
朝倉 大樹(宅地建物取引士)
株式会社ウィローズ 代表取締役
2000年不動産ベンチャー企業入社、28歳で最年少営業部長、29歳で最年少役員に抜擢。上場準備にも携わるが、リーマンショックによる倒産危機を経験するなど激動の20代を送る。
2012年株式会社ウィローズを創業。「お客様の利益を第一に」を理念に、売上高30億円を超えるグループ企業に成長。
不動産業界とお客様との情報の非対称性を解消するべくYouTube「不動産ポリス」を配信中。