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投稿日:2025.11.04  
最終更新日:2025.11.04

老後に向けたマンション購入がおすすめな理由と選ぶべき物件の条件5選

中古マンション

はじめに

40代50代で終の棲家を検討する際に、「老後も賃貸で問題ないだろう」と考えていませんか。
しかし、終の住処選びを安易に進めてしまった結果、老後破綻してしまうという事態は絶対に避けなくてはなりません。
なぜなら、定年後も続く住宅ローンや年々上がる維持費によって、描いていたようなセカンドライフが金銭的な不安に直面してしまう可能性があるからです。

今回は、老後で失敗しないための終の棲家選びについて解説します。

本編

老後に向けたマンション購入が賃貸よりおすすめな理由

まず、大前提として穏やかな老後を送るためには、「賃貸」ではなく「持ち家」一択です。

「家賃を払い続ける方が、固定資産税や修繕費がかからなくて気楽」と考える方もいらっしゃるかもしれませんが、実は大きな落とし穴が潜んでいます。

老後に賃貸物件が借りづらい

老後に賃貸を選ぶ最大のリスクは、賃貸物件難民になる可能性があるということです。
年齢を重ねるほど、保証人が見つかりにくくなる・孤独死のリスクを懸念される・健康状態への不安など、様々な理由から大家さんが部屋を貸してくれるケースが激減します。

今の住まいを更新できず、次の住まいが見つからない、という状況になってしまう可能性もあります。
これは高齢化が進む日本の社会問題にもなっています。

家賃を払い続ける必要がある

家賃は賃貸に住み続ける限り、ずっと払い続けなければなりません。
例えば月8万円の家賃を払い続けたとしましょう。

1年で96万円、20年間の老後生活では実に1,920万円の大金を支払うことになります。
そしてそのお金は自分自身の資産にはならず、ただ消費していくだけです。
現在のような社会情勢が続くと、さらなるインフレで家賃が上昇していくリスクも常につきまといます。
実際、更新のタイミングで賃料の引き上げを持ち出されたという相談も増えており、実態として家賃上昇が現れてきています。
一方、持ち家はローンを完済すればその後の住居費は、管理修繕積立金と固定資産税のみになります。

事前に無理のない資金計画を立てることができていれば、定年退職後、年金生活になっても住まいが見つからない不安や、毎月かかる家賃の負担を減らすことができます。
単に金銭的な心配ごとが少なくなるだけではなく、「何かあっても家がある」という安心感は、老後の精神的な安定をもたらしてくれます。

万が一、施設に入る場合でも、購入した家を売却してその売却資金を施設費用に当てるという計画も可能です。
また、将来的に、手すりをつける・段差を解消する、など体に合わせて家を自由にリフォームできるのも持ち家ならではの大きなメリットです。

購入すべき老後のマンション選び5選

終の棲家として持ち家を選択する場合に、具体的にどんな物件を選べば安心して老後を迎えられるのでしょうか。
今回は中古マンションを購入する場合という条件で、絶対に押さえるべき次の5つの特徴を解説します。

●駅から10分以内の物件
●周辺環境が整っている
●老後の生活に適切な専有面積
●修繕積立金が計画通り貯められている物件
●負の遺産にならない物件

それぞれの特徴について順番に詳しく解説します。

駅から10分以内の物件

「車があるから駅からちょっと遠くても大丈夫」という考えは非常に危険です。
70歳、80歳になった時に今と同じように車の運転ができるでしょうか。
警察庁のデータによると、2023年の高齢運転者による死亡事故件数は免許人口10万人あたりで他の年代を上回る結果が報告されています。

(参考)警視庁|防ごう!高齢者の交通事故!

体力や反射神経の衰えから、将来的に免許を自主返納するという流れはこれからもさらに増えていくと考えられます。
もし免許を返納した後、重い買い物袋を持って駅から10分以上歩けるでしょうか。

病院へ行く・買い物に行く・友達に会いに行く、このような日常生活を自分自身の足でちゃんと自立して行えるかどうかは、老後の生活の質を大きく左右します。
今は10分程度歩くと聞いても、大変そうに感じない方も多いと思いますが、足腰が弱くなっていく中で日常的に荷物を持ちながら生活することを考えると、駅まで10分以上になってくるとかなりしんどいです。

さらに、日常生活の利便性に加えて、駅近という立地は不変の価値です。
不動産経済研究所の調査によると、駅からの距離はマンション価格に大きく影響し、一般的に駅から徒歩1分遠くなることに価格が2〜3%下落すると言われています。

例えば3,000万円の物件であれば、徒歩5分違うだけで300万円から450万円もの価値が変わる可能性があります。
駅近の物件は、将来万が一施設に入居するなどして家を売却する必要が出た時にも、買い手がつきやすかったり、貸すという選択肢も持ちやすいです。
老後を見据えた立地選びは、単なる住みやすさだけではなく、資産という点でも非常に重要な要素です。

周辺環境が整っている

駅からの距離と合わせて必ずチェックすべきポイントは周辺環境です。

例えば
●日常の買い物が徒歩で完結するか
●かかりつけにできる病院があるか
●銀行や郵便局、役所の出張所は圏内にあるか
●自宅への道のりに急な坂道はないか
●よく使う施設が徒歩圏内に揃っているか
がポイントです。

もしスーパーやドラッグストア、病院などが遠ければどうでしょうか。
重い荷物を持って長距離を歩いたり、タクシーを使う必要が出てきて、身体的にも金銭的にも大きな負担となってしまう可能性が高いです。

さらに、周辺環境が充実しているエリアは単に住みやすいというだけではなく、時代が変化しても安定した需要が見込まれるため、不動産の資産価値を保つ上でも重要な要素です。

そのため、検討している物件がある方は、内覧時に合わせて周辺の街を歩いてみたり、不動産業者から情報を収集するなど、必ず周辺環境を確認するようにしましょう。

老後の生活に適切な専有面積

「終の棲家だから、ゆったり広々とした家がいいな」と思っている方は非常に多いと思いますが、実は、それが老後の負担を増やす原因になりかねません。

広すぎる家は、
●固定資産税や光熱費が高くなる
●管理修繕積立金の額が高くなる
●日々の掃除や管理が肉体的な負担になる
という問題があります。

しかし、狭すぎても
●収納が足りない
●将来介護が必要になった時に廊下が狭い、スペースが足りない
と不便が生じてしまう可能性もあります。

まず間取りで重要なのは、ワンフロアで生活が完結するシンプルな動線です。
●家の中に階段や無駄な段差がないこと
●寝室とトイレが近い
●玄関からキッチンまでが遠すぎない
など、日々の動きをスムーズに行える間取りが老後の生活を考えると理想的です。

複雑な形の部屋や長い廊下は、掃除が大変なだけではなく、将来車椅子を使うことになった際の妨げにもなってしまいます。
また広さの目安としては

ご夫婦2人で暮らすのであれば、50㎡~60㎡台
お1人暮らしであれば40㎡~50㎡台
ぐらいの広さが良いでしょう。
これぐらいの広さがあれば、来客用のスペースも確保しつつ、管理の負担も抑えることができます。

広さへの憧れも分かりますが
管理しきれるか・無駄なコストを生まないか・将来の体の変化に対応できるかという現実的な視点を持つことが賢い選択につながります。

修繕積立金が貯められている物件

老後破綻を回避するための最重要項目と言っても過言ではありません。

そもそも修繕積立金とは、外壁の補修・屋上の防水工事・エレベーターの交換など、10年15年単位で必ず必要になる大規模な修繕に備えて、住民全員が毎月コツコツと貯めていくお金のことです。

この費用が計画通りに溜まっていることが非常に重要です。計画的な修繕が行われることで建物全体の健全性が保たれ、マンションの資産価値が維持もしくは向上する可能性が高くなるからです。

ではもしこの修繕積立金が計画通りに溜まっていない場合はどうなるでしょうか。
ある日突然、管理組合から「修繕費が足りないので一時金として100万円払ってください」という通知が届くかもしれません。
老後の安心した生活や将来的な医療費、子供世帯への援助に貯めていた大切なお金を、自分のマンション管理に使ってしまうことにもなりかねません。

このようなことが起こってしまう主な原因は
●購入時の積立金設定が低い
●管理組合がちゃんと機能していない
など様々です。

国土交通省のマンション総合調査によると、約37%のマンションで修繕積立金が不足しており、約24%は積立状況が不明というデータが出ています。

(参考)国土交通省|令和5年度マンション総合調査結果からみたマンションの居住と管理の現状

これは特に新築マンションで採用されがちな「段階増額積立方式」という仕組みに問題があるケースが多いからです。
この方式は、入居当初の積み立て金を安く設定して数年ごとに少しずつ値上げしていく方法です。

最初のうちは負担が軽いですが、築年数が経つにつれて急激に金額が上がっていくため、老後になって年金生活に入った頃に積み立て金の負担が家計を圧迫するというリスクを抱えています。
段階増額積立方式が採用されていたとしても、管理組合が早い段階から中長期的な視点で堅実な計画を立てられていれば問題ありませんが、計画が甘いと管理状態が悪いマンションとなってしまいます。
このような管理面を確認するためには、長期修繕計画書・総会の議事録を入手して、信頼できる不動産業者と一緒に見ていくようにしましょう。

チェックポイントは下記の通りです。
●計画書を見て、将来的に積み立てが大幅に足りなくなる計画になっていないか
●修繕工事のタイミングに関して積立金の残高は十分か
●積立金の滞納者が多くないか
●修繕に関する議論が健全に行われているか
●一時金徴収や借入金の話が議論された形跡がないか

必ず営業担当者と一緒に確認しましょう。

中古住宅が選択肢の1つとして当たり前になってきたのは最近のことのため、管理面の重要性がまだ十分に認識されていないように感じます。
そのため、管理面を適切に判断できる不動産業者が少ないのも現実です。信頼できる不動産業者を見つけることも重要です。

負の遺産にならない物件

ご自身が選ぶ終の棲家が、将来子供たちにとって負の遺産にならないかという視点が最も重要です。

「資産価値が低くて売りたくても売れない」
「管理費や固定資産税だけが重くかかり続ける」
「管理組合が機能不全でトラブルだらけ」

そんな物件を残されたら、売るにも貸すにもそのまま保持するにも大変です。

しかし、立地が良く管理が健全で適切な広さのマンションであれば、ご自身が住まなくなった後も売る・貸す・住むという選択肢が残り、価値のある資産となります。

終の住処選びは、あなた自身の老後のためだけではありません。
大切な家族に負担をかけないことも重要です。

まとめ

今回は、老後で賃貸は生活破綻につながる理由と、買うべき物件の特徴について解説しました。

憧れや感覚ではなく、今回お話ししたような老後の生活を具体的に見据えた現実的な視点で物件を評価していくことが、後悔しない住まい選びの第1歩です。

中古マンションの購入において、管理組合の健全性は資産価値や住み心地に直結する重要な要素です。
修繕積立金の残高、管理組合の運営状況、長期修繕計画の内容などを確認することで、そのマンションの管理状況を把握できます。
信頼できる不動産会社に協力を依頼し、長期修繕計画書の内容まで精査することが、後悔しない物件選びには不可欠です。
ぜひ今回解説した内容を参考に、ご自身が安心して暮らせる家を見つけてください。

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