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投稿日:2025.10.01  
最終更新日:2025.10.02

中古マンション購入の確認ポイントは?修繕計画や積立金の確認項目や注意点を解説!

中古マンション

はじめに

中古マンション購入の際に、価格や立地、日当たりばかり比較検討していませんか。

もちろん、これらの条件も非常に重要ですが、管理状態を確認する方法や見極め方を知らないと非常に危険です。

実際、管理状態に関する以下のような相談も増えています。

「修繕積立金が急に値上げされたらどうしよう。」
「大規模修繕で突然高額な一時金を請求されないか不安。」
「管理組合が借金してると聞いたが、大丈夫なのか。」

実は、立地や日当たりなど、物件自体の条件と同じくらい管理組合の状態を中古マンション購入時に確認することが、かなり重要です。

しかし、管理状態を見極められる不動産会社の担当者が少ないのが現状です。

表面的な情報で管理面は大丈夫と判断してしまい、その情報を信じて物件を購入してしまうと数年後に思いがけない支出が発生したり、マンションの資産価値が大きく下落する可能性があります。

今回は、中古マンション購入で大切な管理状態について、管理状態の良し悪しを見極めるためのポイントを解説します。

管理状態は、購入者の資金計画にもかなり影響するため、マンションの購入を検討されている方はぜひ参考にしてください。

本編

中古マンション管理組合の確認が重要な2つの理由

管理組合が健全に機能していないと、思わぬタイミングで高額な一時金を請求されたり、売りたい時に買い手がつかず、資産価値が大きく下落してしまいます。

また、共有部分の老朽化で住み心地自体が悪化したりと様々なリスクに直結します。

管理組合の確認が重要な理由は下記の通りです。

●物件の資産性や住み心地への影響が大きいから
●積立金資金不足問題の深刻化しているから

物件の資産性や住み心地への影響が大きいから

マンションを選ぶ際に、築年数や駅距離や間取りのような「見える」条件に注目しがちです。

しかし実際には、マンションの見えない部分こそが、資産性や居住性を大きく左右しています。この見えない部分を担っている部分が、管理組合です。

管理組合の状態を確認することは、マンション全体の健康診断を行うイメージです。

管理組合がしっかりと機能し、定期的に修繕計画や資金計画を見直しながら管理を行っているマンションは、共有部分の劣化やトラブルを未然に防げ、住み心地や資産価値を長く保つことができます。

逆に管理組合が形骸化していたり、陥っているマンションは

●必要な修繕が先送りされる
●共用部分の美観や安全性が損なわれる
●資産価値が将来大きく下落する

などのリスクがあります。

つまり、「どんな人が住んでいるか」以上に「そこに住んでいる人たちによって管理組合がどれだけ機能しているか」がそのマンションの未来を決める重要なものになっています。

積立金資金不足問題の深刻化しているから

現在、全国のマンションで管理組合の資金不足問題が深刻化しています。

国土交通省の調査によると、約37%のマンションで修繕積立金が不足し、約24%は積立状態が不明と回答しています。

(参考)国土交通省|令和5年度マンション総合調査結果からみたマンションの居住と管理の現状

このように積立金不足に陥るケースの中で特に多いのが、購入当初の管理費や積立金を安くするために、「段階増額積立方式」を採用しているマンションです。

12〜15年周期で実行される1回目の大規模修繕工事は、乗り切れることが多いです。

しかし、築年数を重ねて2回目の大規模修繕のタイミングで資金が足りずに、一時金で数十万円単位の追加請求が来たり、急激な積立金の値上げが行われるケースも珍しくありません。

このような資金不足に陥ったマンションでは、下記のようなリスクが現実化します。

●必要な修繕工事の実施が不可能になり、建物や共用部の老朽化が進行
●外観や共用部が荒れたことによる資産価値の低下
●住環境が悪化したことで、住民同士のトラブル増加

さらに最近では、物価高や人件費の高騰の要因で大規模修繕工事を行うための費用が上がっているケースも増えてきています。

当初の計画通りに貯められていたはずが、いざ工事を行うときに積立金が不足し、積立金を増やさなければいけないマンションが出てきています。

今は管理費や修繕積立金が高くないから大丈夫だろうと、購入時点の水準で資金計画を立ててしまうと数年後に管理費・修繕積立金が大幅に増額されて家計が圧迫されるケースもあります。

このように、物件ごとに管理組合の財務状態を、確認する重要性が高まっています。

しかし、いざ物件を比較・検討すると「このマンションの管理状態は大丈夫なのか?」「積立金はどのくらいなのか?」「どこを確認すればいいのか分からない」と疑問に思う方も多いです。

現在はこのようなマンションの管理面を確認するには、不動産業者を通さなければ管理資料を確認することができません。

SUUMOなどのポータルサイトで、物件を見る時には分からないのです。

そのため、見るべきポイントを押さえた上で、担当者の不動産業者に質問をして依頼しましょう。しっかりと管理状況に問題がないか、確認してもらう必要があります。

中古マンションの長期積立金や管理組合の財務状況を確認しよう

中古マンションの財務状況を確認するには、以下の3つを確認することが必要です。

●積立金がいくら貯まっているか
●管理組合が滞納金に対応しているか
●借入金の有無や返済計画がどうなっているか

積立金がいくら貯まっているか

管理組合の財務状態を見極める上で、最初に確認したいのが積立金がいくら貯まっているかです。

マンションは築年数が経つほど修繕箇所が増えていき、大規模修繕をはじめとした工事費用は規模にもよりますが、1回あたり数千万〜億単位が必要になります。

積立金が不足すれば、その差額は住人に追加徴税されるか、管理組合が借金をして返金負担が増えます。

その分管理組合にどれだけ積立金が貯まっているのか、物件を買う前に必ず確認すべき重要なポイントです。

具体的に確認するポイントは

●現時点での積立金残高
●修繕費用の見積もりと将来の積立予定額
●月々の積立金単価

国交省のガイドラインによると、1㎡あたり月200円以上の積立が必要とされています。そのため例えば、戸数30戸で平均70㎡のマンションであれば、1戸あたり月14,000円程度の積立が目安になります。

これを大きく下回るようであれば、修繕計画に対して積立金が追いついていない可能性があります。

また、積立金がどのくらい貯まっていれば大丈夫なのかは、近年に大規模修繕を終えたばかりなのか、これから大規模修繕を控えているのか、などタイミングによって必要な残高が変わってきます。

「修繕積立に対して積立が足りているのかどうか」を確認書で確認することが大切です。

つまり積立金が少ないということは管理が悪いということではありません。

管理会社や担当者に、

「修繕積立金の不足見込みはないか?」
「今後、積立金の増額予定はあるか?」
「修繕工事の計画と比較して積立の進捗に問題はないか?」

など具体的に踏み込んで質問するようにしましょう。
質問の返答が不透明な回答しかない場合は、注意が必要です。

また、長期修繕計画書がない物件は論外ですので、しっかりと確認しておきましょう。

管理組合が滞納金に対応しているか

滞納金があるマンションは絶対に選択してはいけないと思われがちですが、実際は一概にそうとも言えません。

それよりも大切なのが、滞納の内容と管理組合の対応姿勢です。

例をあげると、滞納者が所有者不明の場合、改修が困難になり管理組合全体に負担がのしかかります。

この場合はリスクがかなり大きいです。

一方、滞納者の所有者が特定されており、弁護士を通じて回収に動いているなど、管理組合がきちんと対応しているなら、たとえ滞納があっても大きな問題にならないケースもあります。

また、マンション全体で滞納額が数十万円程度の軽微なものならば、規模によってはリスクは低いですが、数百万円単位の滞納がある場合は管理会社に詳細を確認することが必要です。

重要なのは、滞納額よりも管理組合が、その滞納に対して適切に対応しているかです。

また、積立金に対する滞納金の割合も重要で、管理組合には強い法的権限があるため、回収に動いているのかを見ればちゃんと機能しているかどうかを判断する材料になります。

検討しているマンションに滞納がある場合は、具体的な滞納額だけではなく、滞納者への対応状況までしっかりと確認するようにしましょう。

もし、管理組合が積極的に回収に動いていないようであれば、そのマンションは避けることをおすすめします。

借入金の有無や返済計画がどうなっているか

借入は危険というイメージを持つ方が多いですが、こちらも内容次第で判断が変わってkます。

大規模修繕は2回目以降にエレベーターの交換や外壁メンテナンスなど工事費用が高額になるので修繕費用が不足しがちです。

その不足金に関して、住民から一時金として徴収するか、金融機関から借入して補填するのが一般的です。

この時に管理組合が計画通りに工事を実現するため借入をする場合、その借入の返済計画がどうなっているかが、重要になっていきます。

例えば、計画的に借入を行うことで、積立金の急上昇や一時金徴収を避けられるような戦略的な借入は管理組合が健全に運営されている証拠になることもあります。

一方、計画性もなく積立が足りないのでとりあえず借りた場合は要注意です。

特に1回目の大規模修繕ですでに借入している場合は、そもそも計画自体に無理がある可能性が高いです。

また借入金を組む際は住宅金融支援機構など審査が厳しく、金利が低い期間を選んでいるかも重要なポイントになります。

さらに不足分を補う手段としては一時金の徴収もあります。

利率を踏まえた借入額の返済と一時金の徴収で、どちらの方が住民から徴収額をおさえられるのか、事前に細かく計算して意思決定されているかも確認するようにしましょう。

大切なのは借入しているのかどうかではなく、借入内容の合理性と管理組合の意識決定プロセスです。

金利や一時金徴収でどちらが層負担を抑えられるか、検討している形跡があるのかを不動産担当者を通じて細かく確認することが大切です。

中古マンションの長期修繕計画や収支バランスをチェック

実際にマンションの管理組合全体の状態を調査する際の、2つのポイントを解説します。

●収支バランスを確認する
●長期修繕計画書の精度を確認する

管理組合の運営力や未来を見据えた意思決定を読み解く視点を持つことで、安心して長く暮らせるマンションを見極められるようになります。

不安なままなんとなく良さそうと決めてしまう前に、プロが何を重視してるのかをチェックしていきましょう。

収支バランスを確認する

管理組合の収支を次の3つのパターンに分けて、問題の有無を確認することをおすすめしています。

●収入・支出が多いパターン
●収入は少ないが支出は多いパターン
●収入・支出が少ないパターン

収入・支出が多いパターン

修繕積立金を多く集めていても、その分不要に多額の支出が続いていれば安心できません。

特に管理会社が無駄な修繕や高額な工事を提案し、管理組合が言われるがまま発注しているケースでは、将来の資金不足リスクが高まります。

管理会社と施工会社が裏で結託して、住民のお金を食い物にしてしまう可能性もあります。

収入は少ないが支出は多いパターン

積立金が十分に集められていない上に支出が多い場合は、もっとも危険な状態だと考えます。

このままでは、早期に資金不足となり、積立金の急激な値上げや一時金徴収が必要になる可能性が高いため、避けるべき物件と判断します。

収入・支出が少ないパターン

積立金が安く後から足りなくならないかと思われがちですが、支出が適切に抑えられ必要な修繕を無駄なく実施できている管理組合は、良い管理が出来ている証拠です。

管理組合が主体的に動いて、修繕計画を立てているかが重要で、結果的に無駄な費用負担を避けながら、資産価値を維持出来る可能性が高いです。

検討中のマンションがどのような収支状況になっているのかを事前に確認するようにしましょう。

この収支バランスが危険な状態になっていると、滞納や借入と言った財務状態の良し悪しに繋がっていきます。

まずは全体として収支が問題ないバランスになっているかを確認しましょう。

長期修繕計画書の精度を確認する

管理組合の財務状況を正しく把握するために、物件検討の段階で必ず確認すべき資料が長期修繕計画です。

長期修繕計画書はマンションが将来にわたって、適切に維持管理されているかを知るための計画書です。

計画書を読み解くことで管理組合の計画性や管理意識をチェックできます。

長期計画書のチェックポイント

長期計画書のチェックポイントは以下の2つです。

●計画内容の具体性
●収支計画の整合性

長期修繕計画書には、将来必要になる修繕内容や時期、工事費用の見積もり・積立金の増額予定などが記載されています。

この計画が漠然としていたり、「2025年ごろに修繕予定」といった表現ばかりの場合は、管理組合が十分に計画を立てていない可能性があります。

また、将来的な支出予定と現在の積立金の残高、今後の収入見込みを照らし合わせ収支バランスが破綻していないかを確認することが大切です。

支出に対して積立ペースが追いついていない場合は、将来的に一時金の徴収や積立金の急増が必要になるリスクになるでしょう。

また、長期修繕計画書は、管理会社が用意しているものと思われがちですが、実際は管理組合自身が主体的に作成と管理をしています。

計画書の有無や内容の精度は、管理組合がどれだけ本気で、マンションの維持に取り組んでいるかを示すバロメーターでもあります。

あっても古いままで、更新されていないという物件は、管理意識に問題がある可能性が高いため注意が必要です。

マンションの積立金は、いくらあるかだけを見て安心してはいけません。

積立金の金額だけではなく、大規模修繕工事のタイミングとかかる費用をセットで考えて、
その計画通りに積立が進んでいるかを確認することが健全な管理組合を見極めることが重要なポイントです。

大規模修繕は通常12〜15年周期で実施されます。

この周期に合わせて積立が進んでいないと、修繕工事に必要な金額を用意できずに急な積立金の値上げや一時金徴収が必要になってしまいます。

たとえば、2回目の大規模修繕は1回目より修繕箇所が増えるため、必要費用が1回目の1.5〜2倍になることも珍しくありません。

次回と次々回の修繕時期と見込み費用を確認し、積立ペースと合っているか逆算して計画が立てられているかが重要です。

つまり修繕時期が近づいてきたときに、積立金が不足しそうになっていないかが重要です。

今は十分に積立があっても、将来の収支計画書が甘いままだと、2回目・3回目の大規模修繕で資金不足が露呈し、一時金徴収や滞納問題を引き起こす可能性があります。

ここを見逃さず、チェックすることで、安心して長く暮らせる物件かどうか判断するこができます。

長期修繕計画書の有無だけではなく、その中身の精度がどれくらいか、そして実際にどんな計画書が立てられているのかを必ず事前に確認するようにしましょう。

ただし、長期修繕計画書は、一般の方が入手することができないため、信頼できる不動産業者に確認するように依頼することをおすすめします。

まとめ

今回は、
●マンションの管理組合を確認すべき理由
●修繕積立金や管理組合の財務状況のチェックポイント
●長期修繕計画や収支バランスの確認方法
について解説しました。

中古マンションの購入において、管理組合の健全性は資産価値や住み心地に直結する重要な要素です。

修繕積立金の残高、滞納金の状況、借入金の有無などを確認することで、そのマンションの管理状況を把握できます。

信頼できる不動産会社に協力を依頼し、長期修繕計画書の内容まで精査することが、後悔しない物件選びには不可欠です。

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