はじめに
中古マンションを内覧するときには、建物内部・建物外観・周辺環境など様々なところをチェックしなければいけませんよね?そのような、チェックしなければならない点を見逃してマンション購入をしてしまうと、取り返しのつかない事、後悔が残るマンション購入になってしまうかもしれません。そこで今回は、中古マンションを内覧するときのチェックポイントを紹介していきます。
はい、今回解説していく内容をまとめますと、
①中古マンション内覧時のチェックポイント
②内覧の前に準備しておくべきこと
③内覧時の注意点
以上三点について解説してまいります。
本編
①内覧時のチェックポイント
マンション内覧時の具体的なチェックポイントについてですが、中古マンション内覧時には実はかなり多くのチェックポイントについて確認しなければなりません。中には、「私はそんなに細かい事は気にしないので、そんなにチェックしなくても大丈夫です」と思われる方も多いと思います。お気持ちも分かるのですが、お客様が気にならなくても、いざ売却する時には細かい買主さまもたくさんいらっしゃいますので、マンションを資産として考えた時に、なるべく売却時に価格が下がる原因になったり、売りづらくなる要因になるのであれば、避けた方が良い。という理由でチェックするものなので、私は細かい事気にならないのでチェックしなくてもいいんです。というのは基本的には良くないと思います。
確認事項は大きく分けると、
1.外観・管理
2.室内
3.周辺環境
この3つに分けられます。ここからは、これら3つのチェックポイントについてお話しをしていきます。
内覧時のチェックポイント~外観・管理編~
まず、外観・管理についてのチェックポイントですが、一番確認しなければならないのが、外観などの外回りや管理状態です。え?室内じゃないの?と思われる方が多いかもしれませんが、室内はリフォームなどで個人の自由に変更できますが、外観や管理状態は個人の力では改善できないから良くないマンションを購入してしまうとリカバリーしづらいんですね。そのため、中古マンション内覧時には外観や管理状態をしっかりと確認しておきましょう。外観・管理で確認しておくべきところは次のとおりです。
外壁については、大きく目立つひび割れ、ベランダの手すりにサビ、非常階段の鉄部にサビなどですね。 これらは管理状態がすごく良くわかるポイントになります。建物の修繕が適切に行われているのかが現れますからね。あまりにもひび割れ、サビが多いのはマンション管理がうまくいっていない証拠です。
次にエントランスですが、清掃が行き届いているか、管理人の勤務形態がどうか、掲示板に気になるトラブルが貼りだされていないか、などになります。エントランスの掲示板は重要な情報源なので必ず確認しましょう。掲示板に騒音問題について書いてある場合は、騒音問題を起こす人がいるかもしれないなどがわかりますし、トラブル住人がいるかどうかの、貴重な情報源となります。
次に集合ポストです。そもそも壊れたり汚れていないか、鍵付きポストかどうか、宅配ボックスがあるか、チラシが溜まっているポストが多いか、などです。ポストも管理体制が良くてしっかり修繕積立金が貯められているマンションですと、新しく取り替えたらする事も良くありますが、古びて使いにくいものがついていると、修繕積立金が足りてないのかなという事が垣間見えます。また今のネットショッピングの世の中ですと、宅配ボックスがあるだけではダメで、世帯数に対して充分な戸数があるかもチェックポイントです。また、チラシが溜まっているかどうかで空室の多さがわかります。
次にエレベーターです。老朽化していないか、落書きはないか、総戸数に対してエレベーター数は足りているか、といった所です。私も現場で物件の内覧をしている時にエレベーターがかなり老朽化していていつ止まるか分からない、正直怖いエレベーターもたまにあります。貸したり売ったりする時に障害となってきます。また、エレベーターの数が足らないと、朝と夕方にエレベーターを長時間待たないといけないなどストレスの溜まる生活を送らなければなりません。タワーマンションなどでは特に起きやすい現象なので注意しましょう。
次にセキュリティです。防犯カメラは各所に設置されているか、オートロックがきちんと機能しているか、ベランダや窓ガラスなどに目隠しはあるかなどです。マンションは不特定多数の人が出入りするため、セキュリティは重要です。防犯カメラがきちんと設置され、各設備がきちんと作動しているのか確認しましょう。
次がゴミ置き場です。 清掃が行き届いているか、ゴミ捨てルールが守られているかなどです。ゴミ置き場は住人の質やモラルを見るのに適している場所です。ゴミの捨て方が悪い場合、住人の質が低い可能性もあるため注意しましょう。
続いて駐車・駐輪スペースです。 清掃が行き届いているか、停車されている車の種類、ルールを無視されていないか、車は停めやすいかなどです。駐車場もゴミ捨て場と同じく、住民の質を確認できる場所です。また、自身が駐車場を利用するときには、使いやすいかどうかを確認しましょう。機械式駐車場だと出入りに時間がかかる、入出庫しづらいなどのケースもあります。
次に共用廊下です。 内廊下か外廊下か、清掃が行き届いているか、廊下に私物が置かれていないか、電球などきれていないかなどになります。共用廊下はマンションの管理が適切に行われているか確認できる場所です。清掃が行き届いているか、消耗品が切れていないかなど管理面を気にして確認しましょう。
次が管理組合・修繕状況についてです。 大規模修繕工事はいつ行われたか、過去の修繕履歴について、管理費や修繕積立金の額は妥当か、修繕積立金は計画どおりに集まっているか、などです。中古マンションを購入するときに特に重要な項目が管理組合・修繕状況です。マンションが計画どおりに修繕されているか、計画どおりに修繕積立金が貯まっているかは絶対に確認しておきましょう。
内覧時のチェックポイント~室内編~
次に室内についてです。室内については外観などよりも確認事項は少ないですが、それでも確認すべき項目は数多くあります。ここからは室内でチェックしなければならないポイントについて具体的に紹介してまいります。
まずは眺望・日当たり・風通しについてです。日照に問題はないか、二方向から外気を取り込めるか、近隣に大きな建物が建ちそうな敷地がないか、などです。日照や風通しは生活のしやすさに直結します。そのため、日照や風通しは必ず確認しましょう。日照は時間によって大きく変わる可能性もあるため、時間による違いまで確認します。
次が騒音です。騒音があるか、建物やサッシの防音性の高さはどうか、などです。マンションは隣戸からの音がする場合があります。それは内覧してみないと分からないですし、内覧しても静かになるタイミングが無いとなかなか音が確認出来ません。そのため現地での音を直接確認するとともに、入居者にヒアリングする事もとても有効です。隣からの音がするという事は、こちらの音も隣に聞こえているという事になります。また、最近のサッシは性能が良いので、ほとんど音が気にならない場合でも、窓を開けると外部の騒音が気になる場合も多いです。内覧時には窓を開けてみる事もとても大切です。
次にトイレ・風呂・洗面所です。ニオイはないか、収納スペースはあるか、水圧は十分か、リフォームでサイズや配置の変更は可能か、などです。マンションは高層階になるほど水圧が低くなるケースがあるため、出来れば開栓して水圧を確認しておきたいところです。なかなか難しいですけどね。
次がキッチンになります。ニオイはないか、収納スペースはあるか、水圧は十分か、リフォームでサイズや配置の変更は可能か、給湯器の更新はいつ行われたかなどです。キッチンでは給湯器の交換時期に注意しなければいけません。給湯器は10年程度で壊れてしまい、交換に数十万円かかってしまいます。入居後すぐ壊れると大きな出費になるため、給湯器をいつ交換したのかは現地の給湯器を見ればすぐに分かるので、必ず確認しておきましょう。
続いて内装についてです。クロスにひび割れなどないか、天井などに水漏れ跡はないか、床にきしみやゆがみはないかなどです。内装は後で問題に気づいてもリフォームで直すことができるため、致命的な問題は起こりにくいですが、リフォームには費用が発生しますので、あらかじめチェックして予算感を押さえておきましょう。
続いてドア・窓です。開閉はスムーズか、玄関ドアの間口は十分かなどです。玄関ドアの確認をする人は少ないですが、玄関ドアの間口は必ず確認しましょう。間口が十分取れていないと、引越し時に希望する家具や家電が入らないこともあります。
次に収納です。収納の広さや数は十分か、隅に結露が発生していないかです。マンションは収納に苦労するケースもあるため、収納の数や大きさは確認しなければいけません。また、マンションは一戸建てに比べて機密性が高い分、逃げ場のない湿気が結露として収納の隅っこに現れ、カビの原因になりやすいです。収納に物がたくさん入っているとなかなか見にくいですが、出来れば結露が発生してないかチェックしておきましょう。
次がバルコニーです。広さが十分か、手すりの高さは十分か、室外機を設置できるスペースはあるかなどです。マンションを内覧するときに、バルコニーまで出ない人がいますが必ずバルコニーまで確認しましょう。特にお子さんがいる場合、バルコニーの壁や手すりが低いと危険度がかなり高まりますので、高さも確認しなければいけません。
最後にその他となります。エアコンの配置は効率的か、コンセントの位置や個数は足りているかなどです。コンセントの位置や個数はどのような生活を送るかによってもどのくらい必要が異なりますが、洋室に一箇所しかないと実際かなり生活しづらいと思います。
内覧時のチェックポイント~周辺環境編~
次が周辺施設になります。商業施設までのアクセス、金融機関や公共機関までのアクセス、病院があるか、再開発などの予定はあるかなどです。マンションは便利な場所にあるケースが多いものの、商業施設や金融機関、公共機関、病院などへのアクセスも確認しておきましょう。また、購入検討しているマンションの目の前に大きな空地がないかは確認しておかなければいけません。目の前にマンションが建築されてしまうと、眺望や日当たりがなくなることもあるため、要注意です。
②内覧前に準備しておくこと
それでは、中古マンション内覧時にチェックしなければならない事項がわかったところで、次に中古マンションの内覧前に準備していくべきことについてお話ししていきます。チェックする事項がわかれば、それだけでも良い中古マンションを見つけられやすくなります。しかし、しっかりと準備することで、より一層良い中古マンションを見つけられやすくなります。中古マンションの内覧前に準備しておくべきことは、
1.質問事項をまとめておく
2.ほかにも空室があるか確認しておく
3.内覧時の持ち物を用意する
この3つです。ここからは、これら3つの準備しておくべきことについてお話しをしていきます。
まず、「1.質問事項をまとめておく」についてです。
中古マンションを購入するときに確認すべきことは数多くあり、それらをすべて自分の目で確認するのはかなり難しいことです。自分で確認できなさそうなことは、先に質問事項としてまとめておきましょう。たとえば、隣戸にどのような人が住んでいるか、マンションの修繕積立金が貯まっているかどうかなどです。これらの項目は自分で確認することが難しいため、担当者に忘れずに確認する必要があります。また、質問事項をまとめておくことで、聞き忘れを防止することもできます。
次に、「2.ほかにも空室があるか確認しておく」についてです。
担当者には、同じマンションに他にも空室があるか確認しておきましょう。同じマンションの中に売りに出されている空室があれば、内覧する部屋との比較ができるため、購入の参考になります。もし同じマンションに空室があれば、同時に内覧するのもよいでしょう。同じような金額にも関わらず、他の部屋のほうが条件がよいこともあります。
最後に、「3.内覧時の持ち物を用意する」についてです。
内覧は何度も行えるものではないため、1回で内覧を終わらせるようしっかりと準備しなければなりません。その準備の1つが内覧時の持ち物を用意することです。たとえば、メジャーを用意して家具を置くときのために距離をはかったり、内覧後すぐに購入申込書を提出するために認印を用意したりしましょう。なお、内覧するときに持っていくと便利なもの次のとおりです。
メジャー、認印、住宅ローン仮審査用書類(身分証明・健康保険証・給与明細など)、動画撮影機材(携帯電話・カメラ)、筆記用具、スリッパはあった方がいいと思います。
③内覧時の注意点
続いて中古マンションを内覧に注意する事です。
1.写真や動画を残しておくときには許可を取る
2.売主が居住中の場合
この2つです。ここからは、これら2つの内覧時の注意点についてお話しをしていきます。
まず、「1.写真や動画を残しておくときには許可を取る」についてですが、中古マンションの内覧は何度も行えないため、写真や動画を残しておくのが効果的です。しかし、売主が居住中の場合、撮影するときには必ず撮影許可を取りましょう。写真や動画を撮影するとどうしても売主の所有物が写りこんでしまいます。売主によっては自分の物が写りこんでしまうことを嫌う人もいます。もし許可を取らずに撮影すると、売主の気分を損ね、値段交渉に応じてもらえないなど悪影響がでてしまいます。近年は特に撮影に抵抗のない人が増えてきましたが、売主は高齢者が多く、撮影に慣れていない人が多いことを忘れてはいけません。
次に、「2.売主が居住中の場合」の対応についてです。中古マンションは居住中のまま売り出されることが多く、内覧をすると売主と対面することが多くあります。売主は見に来た人のことを見ていないふりをして、かなりよく見ているため、変な言動や変な服装で内覧しないようにしましょう。閉まっているドアを開けるときには売主に開けていいか確認する、仲介会社の担当を通さずに売主に直接交渉するなど、売主の機嫌を損ねないように注意しましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか?中古マンションを内覧するときには、様々なところを確認しなければいけません。確認しなければいけない項目は数多くあるため、チェックポイントをリスト化するなどして内覧に臨むとよいでしょう。また、チェックポイントの他にも内覧前に準備しておくべきこと、内覧時の注意点を理解しておく必要があります。チェックポイントを抑え、準備をし、注意点を知ることで中古マンションの内覧がうまくいきます。一生に一度の不動産購入をうまく進めるには、内覧にかかっているといっても言い過ぎではないため、しっかりとチェックして購入を進めましょう。
目黒を中心に、都心城南(品川・目黒・世田谷・大田・港etc)の不動産については、武蔵小山最大級の不動産会社ウィローズにお任せ下さい。お客様のご要望に合った物件をご提案させていただきますので、お気軽にご相談ください。
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まとめ
記事監修者
朝倉 大樹(宅地建物取引士)
株式会社ウィローズ 代表取締役
2000年不動産ベンチャー企業入社、28歳で最年少営業部長、29歳で最年少役員に抜擢。上場準備にも携わるが、リーマンショックによる倒産危機を経験するなど激動の20代を送る。
2012年株式会社ウィローズを創業。「お客様の利益を第一に」を理念に、売上高30億円を超えるグループ企業に成長。
不動産業界とお客様との情報の非対称性を解消するべくYouTube「不動産ポリス」を配信中。