はじめに
コロナで世の中がガラリと変わって1年以上経ちますが、お客様からよく聞かれるのはやっぱり結局不動産って今買っていいの?ということなんですね。コロナ禍の不動産業界、現場のリアルとして、ポリスの会社の反響とか売上などについては以前にも動画で紹介させていただきましたが、今回は、金利、価格相場、流通物件数の3点から検証していきたいと思います。
本編
コロナ禍においても住宅ローン金利は過去最低基準
まず、住宅ローン金利ですがまず変動金利、3年固定金利、10年固定金利のグラフを見るとここ20年位はずっと上がっていない、過去最低水準になります。
このグラフにのっている金利は店頭金利といって、優遇やキャンペーンを受ける前の金利なので、ここからキャンペーンなどの優遇によってもっとぐっと下がるわけなんですけれども、コロナの前と後で住宅ローンの金利が上がっているということはないですね。むしろ、コロナ禍において収入面でダメージをうけ、住宅ローンの返済が厳しい方には、返済を猶予してくれたりするよう金融庁から金融機関に要請が入っておりますので、コロナ前から変わらず住宅ローン金利、変動金利は過去最低水準は変わらずということになります。
次に固定金利ですが、住宅金融支援機構のフラット35の固定金利の推移ですが、毎月すこーしの上げ下げはあるものの、長期的な視野でみると、過去最低水準はコロナ前と比べて変わらないということになります。固定金利も上がっていないです。したがって住宅ローン金利については、変動金利、固定金利ともに、コロナ禍において特に影響を受けている訳ではなく、変わらず過去最低水準という事で、金利の面で言うと、買い時という事が言えるかもしれません。
出典:ARUHI
出典:ARUHI
住宅関連指数の動きはわずか。リーマン級の下げ幅もなし
出典:国土交通省
次に、国土交通省が出している市街地価格指数を見てみましょう。オリンピックが決まってからマンションがめちゃめちゃ上がっているのが分かると思いますが、黄色と青色のグラフが示す、土地、一戸建てについてはあまり上がっていないというになります。ただし、これは全国のデータですので、都心部・東京都においては土地、一戸建てもマンションほどではないですがあがってはいます。ただコロナ禍において大きな値動きは出ていないです。
公示地価もほぼ変化なし
出典:国土交通省
また、公示地価ですが、令和3年度では三大都市圏の公示地価が8年ぶりに下落したとあり、コロナ禍で不動産が下がるんじゃないか?と言われましたが、下げ率は東京都の住宅地でマイナス0.6%、商業地でマイナス1.9%と一応下がってはいますが、0.6%って5000万円の物件だと30万円ですから、去年5000万円の物件が今年4970万円になるという具合ですから、それほど下がってないですよね。リーマンショックの時は東京都住宅地の公示地価が年間マイナス6.5%、翌年更にマイナス6.2%とがくんと下がりました。5000万円の物件が翌年4675万円になり、更に翌年4385万円になったということですから、リーマンショック前と比べるとマイナス12.3%下がったんです。5000万円の物件が4385万円になったと、これから比べると今回のコロナ禍1年が経過しての下落率が0.6%というのは、下がっているというほど下がっていないということになります。また、これから1年でワクチンがいきわたったり、何となくウィズコロナの生活に良くも悪くも慣れてきた状態だと思いますので、リーマンショックの時のように大混乱が起きて不動産が暴落する。というのは考えづらいと思います。
とにかく物件がない!いよいよ価格上昇局面に!?
レインズデータhttp://www.reins.or.jp/pdf/trend/sf/sf_2020.pd
次に、物件の流通量についてです。不動産の価格が需給のバランスで決まりますから、売り物件が多くて買う人が少なければ物件が余りますから価格は落ち、売り物件が少なくて買いたい人が多ければ、物件が品薄になりますから、価格は上がるという事になります。レインズが出しているデータを見てみましょう。
中古マンションの成約数と新規登録数です。成約数は昨年4月に初の緊急事態宣言がありましたから、案内に行かない期間がありましたので、この時期の成約数ドーンと下がってますよね。そのあとは月ごとに増減はありましたが、前年比でもプラスの売れ行きで、意外とコロナ禍でも不動産売れているというのが分かると思います。それに対して新規物件数は軒並み昨年比で減っているんですね。物件が売れているのに新規に売りに出る件数が減っていますので、世の中の在庫数、流通している物件数は、直近だと前年比25%減位に大幅に減っているんです。
戸建ての品薄はより顕著に
レインズデータhttp://www.reins.or.jp/pdf/trend/sf/sf_2020.pd
これ一戸建ての方がもっと顕著で売れているけど物件が出てこないので、前年比30%近く在庫数物件数が減っているんです。これって先ほど需給バランスの話をしましたけど、物件が少なくて買いたい人が多い状況だと物件ってどんどんなくなっていくので、価格は上昇していきますよね。現場のリアルな不動産業者の声は「不動産の価格って上がるよね」「下がってないよね」というのが大半です。一部のYOUTUBE動画でも、1年前とか去年の動画ではコロナ禍で不動産価格がバク下がり!みたいな見解を伝えいている方がいらっしゃったり、最近ではテレワークで都心の一極集中から周辺部への移住が増えているので、都心の地価が下がるんじゃないかとか言われている方がいますが、現場のリアルとはかけ離れている部分も多く、東京23区においては不動産の価格は確実に上がっていくのではと思います。不動産業者として「確実に上がる」とかいうと宅建業法に触れてしまうので、あまり言い切っちゃいけないんですが、コロナで下がるということは起こっていないので、金利、市場動向など総合的に判断すると、いま状況を待つというよりは、買い時、検討時期ではないかなと思っております。
目黒を中心に、都心城南(品川・目黒・世田谷・大田・港etc)の不動産については、武蔵小山最大級の不動産会社ウィローズにお任せ下さい。お客様のご要望に合った物件をご提案させていただきますので、お気軽にご相談ください。
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まとめ
Point.
1
コロナ禍においても住宅ローン金利は過去最低水準
Point.
2
公示地価は8年ぶりに下落に転じましたが、大きく下がっているレベルではない
Point.
3
需給のバランスは完全に物件数が少なくなっているので今後価格上昇局面に
Point.
4
記事監修者
朝倉 大樹(宅地建物取引士)
株式会社ウィローズ 代表取締役
2000年不動産ベンチャー企業入社、28歳で最年少営業部長、29歳で最年少役員に抜擢。上場準備にも携わるが、リーマンショックによる倒産危機を経験するなど激動の20代を送る。
2012年株式会社ウィローズを創業。「お客様の利益を第一に」を理念に、売上高30億円を超えるグループ企業に成長。
不動産業界とお客様との情報の非対称性を解消するべくYouTube「不動産ポリス」を配信中。