はじめに
不動産を購入して新生活を満喫していると、突然隣に大きなマンションが建ってしまった!なんてことあります。土地はそのエリアの「用途地域」によって、建てられる建物の高さや種類が決められています。「用途地域」は道一つ挟んで変わるため、住宅中心の地域に住んでいても突然高い建物が建ったり、商業施設などが建って騒々しくなるなどの可能性があります。後々後悔するようなことにならないためにも、不動産購入時に注意したい点についてお伝えしていきます。
本編
用途地域は「用途境」に注意!
不動産をお探しになれるとき、現地をご覧になったとき、となりが広めの月極駐車場で日当たりがよくて、この土地いいなと思って購入したら、ある日突然更地になり5階建てのマンションになって、日差しが遮られてしまった、なんてことが実際にあります。これ、事前にきちんと確認しておくことでさけることができます。
「用途地域」をご存じでしょうか。用途地域というのは、土地に建てられる建物の種類=用途が決められていものです。役所によってここは住宅地、ここは通りに近いのでお店も立てていいですよ、ということが決められているんですね。概ね住居系だとあまり高い建物が建てられなくて、商業系や工業系だと高い建物でも建てられるということになっています。
今回の例でいう隣の駐車場が、買おうとしている土地と同じ用途地域だと建てられる建物も同じようなものになるわけですが、ここでチェックしたいのは「用途境」なんですね。この土地までは住居系の土地なんだけど、道を挟んで隣の土地は商業系になっている、という用途の境目があるんです。自分の土地は低層の住居系エリアなので、2階か3階が限界なんだけど、隣の駐車場の土地は半分以上が商業系の地域で、建てようと思えば7・8階の建物が建てられるケースがあります。こういうことは用途地域をあらかじめ確認しておくことで、ある程度は避けられる問題なので、不動産購入される際には必ずチェックしされるといいと思います。
問合せ先の不動産業者に聞けば調べて教えてくれますし、今ならインターネットで「○○区用途地域」とか「○○区都市計画」と検索するればご自分で調べることもできます。気に入った物件があったら、ぜひ調べてみてください。
実際にどんな問題が起こるの?
では具体的にこのことでどういう問題がおこるのかというと、まずは例のように日当たりが悪くなる可能性があります。二つ目は風通しも悪くなります。そしてマンションの場合だと目線が合っちゃうということがあります。駐車場のときは開放されていたけど、マンションが建つことで、こっちのバルコニーと向こうのバルコニーがこんにちわという状態になる場合があります。そうなると、生活していくうえでも気になりますし、将来的に売ったり貸したりするときの資産価値にも影響があります。
ちょっと離れた場所の広い土地にも注意!
また、買おうとしている不動産のちょっと離れた場所であっても、大型のスーパーができたりすると、駐車場に入るために渋滞ができたり、お子様の通学路上の車通りが多くなったりすることもあります。ですので、ちょっと離れた場所でも、大きな駐車場や古くて広い大きな家なんかがあるか、歩きながらチェックされるといいかもしれません。場合によっては不動産業者に依頼して、所有者を調べたり、今その土地がどういう状態なのかを調査することも安心かも知れません。
私のお客様で実際にあったケースで、近隣の駐車場の調査依頼をうけて法務局で所有者を誰なのか調べたところ、数年前に相続がおこっていて、お子様m4人くらいで相続されたあと、3か月前にマンションディベロッパーに所有権が移っていたことがありました。このケースは100%マンションが建ちますよね。ただ現地はまだ駐車場なので、調べないとわからないんです。あとでこんなはずではなかった、ということがおこらないように「用途地域」に注意して、不動産探しをエンジョイしていただければと思います。
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まとめ
Point.
1
不動産購入前には近隣の用途地域を確認しましょう
Point.
2
近隣に広い土地があるときは不動産業者に調査依頼をしましょう
Point.
3
記事監修者
朝倉 大樹(宅地建物取引士)
株式会社ウィローズ 代表取締役
2000年不動産ベンチャー企業入社、28歳で最年少営業部長、29歳で最年少役員に抜擢。上場準備にも携わるが、リーマンショックによる倒産危機を経験するなど激動の20代を送る。
2012年株式会社ウィローズを創業。「お客様の利益を第一に」を理念に、売上高30億円を超えるグループ企業に成長。
不動産業界とお客様との情報の非対称性を解消するべくYouTube「不動産ポリス」を配信中。