はじめに
中古マンションを購入したいあなた!マンション選びの基準、ホントに正しいですか!?マンション選びの基準は多くあって、どの基準を優先すればよいのかよくわからない、ということもありますよね。今回はマンション売買に2000件以上立ち会った経験のある「不動産ポリス」が、3つの基準をもとに、プロが買わないマンション15選をランキング形式で紹介していきます!
本編
【中古マンション】プロが買わないマンションランキング15選
今回のプロが買わないマンションランキングは、次の3つのポイントをランキングの判断基準として順位付けをしています。
①資産価値下落リスク
②生活満足度の低下
③マンション売出数
一つ目が「資産価値下落リスク」です。購入したマンションの条件によっては、将来マンションの資産価値が下落していきます。また、マンション購入したことにより金銭的な負担が増えたなど、お金に関する悩みに発展しそうな項目も資産価値下落リスクに含めて評価します。
次に二つ目のポイントが「生活満足度の低下」です。買ったはいいものの、マンションや部屋によっては、生活するのが不便と感じることがあります。毎日生活する場所でストレスを感じてしまっては、元も子もないので生活満足度もランキングに反映させました。
三つ目のポイントが「マンション売出数」です。売り出されている数が多いと、どのようなマンションによくであるので、リスクとしては高くなります。問題が大きいけど、実際そのようなマンションはあんまりないよね。という問題点であれば、売り出し数が少ないので、あまり気を付けなくても良いということになります。売り出されている数が多いのかどうかもランキングに反映させました。この基準を評点にしてランキングにしていきます。
それではランキングを順位から見ていきましょう。
15位 タワマン
ランキングの15位は『タワマン』になります。
資産価値下落リスク:2
生活満足度低下:2-4
マンション売出数:3
としました。タワマンは購入する目的によりメリットが大きくなったり、デメリットのほうが大きくなったりします。タワマンでは他のマンションにないような眺望を手に入れたり、豪華な共有施設を利用できたりするメリットがあります。しかし、エレベーターが混雑し下りるのに時間がかかったり、広すぎて敷地外に出るまで時間がかかったりします。また、修繕費用が割高になるとも言われています。タワマンはメリットとデメリットの差が激しいため、デメリットが気になる人は避けた方が良いと思います。
14位 1階がピロティになっているマンション
ランキングの14位は『1階がピロティになっているマンション』です。
資産価値下落リスク:3
生活満足度低下:2
マンション売出数:2
としました。1階がピロティなど柱だけになっているマンションは、耐震性が低く大地震発生時は危険です。新耐震基準のマンションであっても、南海トラフのような超巨大地震が起こった場合には、リスクになってしまいますので、危険性がある事は認識しておいた方が良いと思います。一度災害が起こって問題が発生してしまってからでは、資産価値が大幅に下がってしまいます。
13位 セキュリティ設備が整っていないマンション
ランキングの13位は『セキュリティ設備が整っていないマンション』です。
資産価値下落リスク:2
生活満足度低下:4
マンション売出数:2
としました。古いマンションはオートロックがなかったり、ディンプルキーを使用していなかったりします。不特定多数の人が出入りしたり、侵入されやすかったりするため、安心して生活できません。
12位 小規模なマンション
ランキングの12位は『小規模なマンション』です。
資産価値下落リスク:2
生活満足度低下:4
マンション売出数:3
小規模なマンションの明確な定義はありませんが、ここでは20戸未満のマンションを言います。戸数が少ないと住民も少なくなり、1人あたりの修繕積立金費用負担が大きくなります。小規模な古いマンションでは、管理費・修繕積立金の合計額が5万円や6万円などかなりの負担になっているマンションも実際にあります。生活にダイレクトに影響してしまいますよね。
11位 エレベーターがないマンション
ランキングの11位は『エレベーターがないマンション』です。
資産価値下落リスク:3
生活満足度低下:5
マンション売出数:1
としました。エレベーターがないマンションで悪影響を受けるのは、3階以上の部屋です。1階は影響を受けず、2階もそこまで影響しません。しかし、3階以上になると日用品の持ち運びなど、生活に大きな影響を与えます。歳を重ねたり、ケガや病気をしたり、ベビーカーを運んだりするときなどの苦労は想像を超えた苦しさです。
10位 庭付きの部屋
そしてここからは、ランキング10位~1位を見ていきましょう!
ランキングの10位は『庭付きの部屋』です。
資産価値下落リスク:3
生活満足度低下:4
マンション売出数:2
としました。マンションに庭がついているとメリットもあるかもしれませんが、それを上回るデメリットが大きいのも事実です。管理規約で専用庭については使い方が限定されているので、バーベキューやペットを放し飼いにしたり、家庭菜園にしたりなどは、基本的にNGの場合がほとんどです。
また、専用庭は、上の階からまる見えだったりして使い勝手が悪く、ビニールプールで家族で水遊びをしても、上の階から丸見えということが結構あります。しかも、ほとんどのケースで専用庭使用料が管理費とは別に毎月かかります。毎月費用を払って、草取りの手間だけが発生するスペースを欲しいと思う方は少ないはずです。
9位 バス便のマンション
ランキングの9位は『バス便のマンション』です。
資産価値下落リスク:3
生活満足度低下:4
マンション売出数:2
としました。マンションは立地のよさが資産価値に直結するため、不便な場所の象徴であるバス便のマンションは資産価値が低下しやすくなります。また、電車が無くなる事は極めてまれですが、バス路線が廃線になってしまう事は結構あります。もし廃線になってしまうと、資産価値が大幅に下落しライフサイクルが一変してしまう可能性もあります。バスが廃線になる可能性も考えてマンションを購入しなければなりません。
8位 騒音が酷い部屋
ランキングの8位は『騒音が酷い部屋』です。
資産価値下落リスク:2
生活満足度低下:4
マンション売出数:4
としました。マンションは利便性の高い場所に立地していることが多いですが、これは裏を返すと騒音の発生しやすい場所にあるといえます。高速道路や幹線道路の目の前、繁華街のど真ん中などにあるマンションの購入を検討するときは、日中に騒音がないか確認しましょう。仕事で日中にいないからうるさくても大丈夫と思われる方でも、近年のリモートワークの発達により、いつ自宅勤務になってしまうかわかりませんし、将来転売する時にはリモートワークが普通、自宅で仕事が普通の世の中になっているかもしれませんので、音の問題は今後インパクトが大きくなるのではないかと予想しております。
7位 立地の悪いタワマン
ランキングの7位は『立地の悪いタワマン』です。
資産価値下落リスク:4
生活満足度低下:4
マンション売出数:3
としました。先ほど15位にタワマンをあげさせて頂きましたが、立地の悪いタワマンは更にマイナスということになります。そもそもタワーマンションは立地のよい場所に建設されることが多く、タワマンの良さ=立地の良さともいえると思います。駅直結のものなんかはとても高い人気が今後も保たれると思います。その為、逆にタワマンなのに立地が悪い物件は、デメリットが強調されてしまいます。第15位でタワマンを紹介しましたが、15位のタワマンは立地がよい普通のタワマンです。立地の悪いタワマンは眺望位しか良い点がなくなってしまいます。
6位 機械式駐車場があるマンション
ランキングの6位は『機械式駐車場があるマンション』です。
資産価値下落リスク:2
生活満足度低下:3
マンション売出数:5
としました。機械式駐車場は多くのマンションに付属していて、よく出くわしますので、機械式駐車場のデメリットは必ず知っておかなければなりません。機械式駐車場は出庫に時間がかかる、順番待ちをしなければならない、地階の機械式駐車場は浸水してしまうなどデメリットばかりです。
さらに、機械式駐車場は維持修繕に多額の費用がかかるので、空きが目立つ場合には補修費用をマンション修繕費から捻出する必要があります。まさに負の遺産です。こうなってしまうとマンションの管理状態が悪くなり、資産価値低下を招いてしまいます。
5位 眺望がないマンション
ランキングの5位は『眺望がないマンション』です。
資産価値下落リスク:2
生活満足度低下:5
マンション売出数:2
としました。マンションで眺望が悪いのであれば、一戸建てでいいよねとも思いますし、当たり前ですが、眺望がないと日当たりが取れず、室内が常に暗くなる、じめじめするなどの実害もあります。また、購入時には眺望があったものの、途中で眺望を遮るような位置に建物が建ってしまい、日当たりや眺望が無くなった場合には資産価値も大きく減ってしまいます。眺望がある状態の資産価値から眺望がなくなった資産価値まで下落するわけですから、その下落幅はかなり大きいと思っておきましょう。
4位 旧耐震基準のマンション
ランキングの4位は『旧耐震基準のマンション』です。
資産価値下落リスク:5
生活満足度低下:3
マンション売出数:2
としました。1981年以前の築年数のマンションは耐震性の低い建築方法で建てられています。この1981年以前のマンションを旧耐震基準のマンションといいます。一方、1981年6月以降の建築確認申請にて建てられたマンションは、新耐震基準のマンションと言っています。旧耐震基準のマンションは耐震性が低く、住宅ローン控除・登録免許税減税・不動産取得税減税など買い手が使える減税措置を軒並み使えません。
そのため、買い手からすると旧耐震基準のマンションを購入する理由はほとんどなく、需要が低いため資産価値も大きく下落します。また最近では住宅ローンも旧耐震の物件はローン利用不可になる金融機関も増えておりますので、将来売却する時にローンが利用しづらく売りづらくなることが予想されます。
3位 地階の部屋
ランキングの3位は『地階の部屋』です。
資産価値下落リスク:5
生活満足度低下:5
マンション売出数:2
地階の部屋とはいわゆる地下室の事です。部屋が土地の地盤面より低い位置にある部屋のことです。地階は日当たりが悪く、風通しも悪いためカビが発生しやすく、洪水時には真っ先に浸水します。たとえハザードマップの浸水危険エリアに入ってなくても、水は下に流れていく性質のため地階の部屋だけ浸水することがあります。
また、地階にトイレやお風呂などの水回りがあるお部屋は、大雨の時に、トイレやお風呂から汚水が逆流する現象も発生しかねません。トイレから汚水が逆流するなんて考えると、ちょっと最悪ですよね。防音室やシアタールームなどの防音の面では良い点もあるのですが、それ以外は地階を購入するメリットは何もありませんので、基本的には購入を見送った方が良いと思います。
2位 管理が悪いマンション
ランキングの2位は『管理が悪いマンション』です。
資産価値下落リスク:5
生活満足度低下:5
マンション売出数:3
としました。マンションは管理を買えと言われるほど、管理状態の良し悪しが資産価値に影響します。管理が悪いとマンションの補修を適切におこなえず、マンションの寿命を縮めてしまいます。マンションの寿命が縮まれば資産価値は落ちますし、漏水や耐震補強もできないマンションでは生活することもままなりません。修繕積立金が貯まっておらず、大規模修繕もできないマンションの購入は見送りましょう。
1位 相場より割高なマンション
そしてランキングの1位に選んだのは『相場より割高なマンション』です。
資産価値下落リスク:10
生活満足度低下:ー
マンション売出数:5
ランキング1位は相場より割高なマンションです。条件うんぬんよりも、相場より割高のマンションは、買った瞬間に相場まで資産価値が下がります。例えば、相場より2割高いマンションを購入したら、購入直後に資産価値が2割下がります。これはマンションの条件以前の問題なので、相場より2割以上高いマンションの購入は見送りましょう。もし希少性が高いなどの理由で相場より高いマンションを購入したい場合、高くても相場より1割くらい高いマンションまでにしておくことをおすすめします。
正確な相場を知るのは難しいですが、不動産会社の担当者が誠実な方であればプロの率直な意見を言ってくれることも多いと思いますが、営業マンも売りたい、成績を上げたいと思う人も多いので、相場より高くても相場並みですよ・・・と言ってくることはあると思います。そのため、相場を確認する人は、信頼できると同時に誠実な人であることが求められますし、そもそも自分が沢山の物件を見られて相場観を養う事が高い物件をつかまされない為に大切な事だと思います。
今回は、プロが買わない中古マンション15の条件を紹介しました。一般的な観点で評価しましたが、このような条件を理解したうえで、それでも気に入って買われるのであればそれは購入してかまわないと思います。あくまで一般論ですので、地下室がいいという方もいるでしょう。
しかし、デメリットやリスクを理解しないまま、プロが買わないようなマンションを購入してしまうと、後で後悔する可能性が非常に高いです。どのようなマンションにデメリットやリスクがあるのか把握し、そのデメリットやリスクは自分にとって我慢できるものかなのか考えてみましょう。そうすれば、自分の住みたいマンションを探していけるようになります。今回のランキングを参考に、探していくマンションの条件を再確認してみてください!!
目黒を中心に、都心城南(品川・目黒・世田谷・大田・港etc)の不動産については、武蔵小山最大級の不動産会社ウィローズにお任せ下さい。お客様のご要望に合った物件をご提案させていただきますので、お気軽にご相談ください。
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まとめ
記事監修者
朝倉 大樹(宅地建物取引士)
株式会社ウィローズ 代表取締役
2000年不動産ベンチャー企業入社、28歳で最年少営業部長、29歳で最年少役員に抜擢。上場準備にも携わるが、リーマンショックによる倒産危機を経験するなど激動の20代を送る。
2012年株式会社ウィローズを創業。「お客様の利益を第一に」を理念に、売上高30億円を超えるグループ企業に成長。
不動産業界とお客様との情報の非対称性を解消するべくYouTube「不動産ポリス」を配信中。