はじめに
住宅ローンを借りる際には、ネット銀行の利用が選択肢の一つとなります。
ネット銀行は、低金利の水準にあると言われており、金利面で非常に魅力的です。
しかし、金利の低さだけでネット銀行の住宅ローンを選ぶことはリスクも伴います。
そこで本記事では、2025年7月現在の情報をもとに、ネット銀行の住宅ローンのしくみや、利用時に注意すべき点について解説していきます。
本編
ネット銀行の住宅ローンを組む際の注意点
ネット銀行の住宅ローンは、低金利で非常に人気があります。
店舗を持たず固定費が少ない分、金利を抑えられるため、多くの方に選ばれています。
(ただし、2025年7月現在では、auじぶん銀行の金利は年0.78%と、以前と比べ上がっています。)
(参考)住宅ローンの金利 / 変動金利・固定金利の選び方も解説! | auじぶん銀行
しかし、金利の安さだけでネット銀行を選ぶと、思わぬリスクに直面する可能性もあります。
ここでは、住宅ローンをネット銀行で組む前に注意すべき点として、
・審査に時間がかかる可能性がある
・審査基準が厳しいケースがある
・事前審査の承認でも安心できない理由
について、解説していきます。
審査に時間がかかる可能性がある
ネット銀行は審査のスピードが遅めです。
都市銀行の場合、事前審査は1〜5営業日、本審査も書類がそろえば1〜2週間ほどで結果が出ることが一般的です。
一方、ネット銀行では、事前審査に1週間、本審査には2〜3週間を要するケースが多く、スピードが求められる取引では間に合わない可能性があります。
特に契約から決済まで1ヶ月程度の猶予しかない場合は注意が必要です。
ネット銀行を利用する際は、あらかじめ決済日を調整しておくなどの対応が求められます。
審査基準が厳しいケースがある
ネット銀行は金利が安いため、貸し倒れによる損失を防ぐために審査が厳しくなりがちです。
たとえ同じ年収であっても、都市銀行より借入可能額が少なくなる傾向があります。
また、借地権付き物件、賃貸併用住宅、築年数の古い物件など、いわゆる「イレギュラー」な不動産に対しては、融資が下りにくい傾向があります。
ネット銀行は、返済リスクが低いと判断される「属性の良い顧客」と「評価の高い物件」に絞って融資するモデルであるためです。
事前審査の承認でも安心できない理由
ネット銀行の事前審査は、ネット上から簡易的に申し込めるものが多く、内容も年収と借入希望額など最低限の情報にとどまる場合があります。
そのため、事前審査で承認されたとしても、本審査で否決される可能性があります。
場合によっては、本審査で否決される割合は30%程度とも言われており、スケジュールに支障が出るリスクも考慮すべきです。
都市銀行の場合は、事前審査の時点で人物評価や担保評価までしっかり行うため、事前承認が出れば本審査も通過しやすい傾向があります。
ネット銀行ならではのコストとサポート事情
ネット銀行ならではのコストとサポート事情として、ここでは、
・事務手数料型で繰上返済時の戻りがない
・対面サポートがないことによる不安
について、解説していきます。
事務手数料型で繰上返済時の戻りがない
ネット銀行の多くは「事務手数料型」を採用しています。
借入額の2%前後の諸費用がかかる点は都市銀行と同様ですが、都市銀行では「保証料」として扱われ、繰上返済や売却で早期完済すれば一部が返金されます。
一方、ネット銀行の事務手数料は「借入時に発生する費用」とみなされるため、返金はありません。
将来的に売却や繰上返済を予定している場合は、ネット銀行の方が総コストが高くなる可能性もあります。
対面サポートがないことによる不安
ネット銀行の住宅ローンは、申込みから契約までオンラインで完結できる利便性がありますが、その反面、対面でのサポートが受けられないというデメリットもあります。
都市銀行や地方銀行であれば、担当者と直接会って、住宅ローンの仕組みや返済計画、物件選びの注意点などについて相談できます。
複雑な書類の記入方法や、審査に関する細かい質問にも、その場で丁寧に対応してもらえるのが強みです。
一方、ネット銀行では、基本的に電話やメール、チャットによるサポートが中心となるため、疑問点の解消に時間がかかったり、伝えたい内容が正確に伝わらなかったりするケースもあります。
特に、住宅ローンを初めて利用する方や、複雑なケース(共有名義、贈与、建築条件付き土地など)に該当する方にとっては、対面でのアドバイスが得られないことが不安要素となり得ます。
そのため、住宅ローンにおいて、ネット銀行を選ぶ際には、自分で事前に情報収集するとともに、必要に応じて不動産会社やファイナンシャルプランナーなどの第三者のサポートを受けることも検討すべきでしょう。
まとめ
ネット銀行の住宅ローンは、低水準の金利やオンライン完結の手軽さが魅力です。
しかし、審査の遅さ・厳しさ、事務手数料の扱い、事前審査の信頼性の低さ、対面サポートの不在といった注意点も存在します。
金利の安さだけに目を奪われず、自身の状況や物件に適した選択ができるよう、総合的な視点で判断しましょう。
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