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【中古マンション】築年数別の最新相場を知らないと危険です。【2024年最新版】

中古マンション

はじめに

2024年に中古マンションを買うなら築○○年が狙い目です!不動産ポリスの朝倉です。「築何年くらいなら自分が購入できるのか分からない」「将来再販することを見越して購入したいが、2024年の今は築何年くらいがベストなのか分からない」と悩んでいませんか?中古マンションは、築年数はじめ、立地や㎡数、管理状態など様々な条件の影響を受けて価格が決まるので、どのように選んでいけばいいのかが複雑で、判断するのもなかなか難しいですよね。しかし、複雑だからといって、どの要素も中途半端に情報収集して購入を進めてしまうのは、大変危険です。特に、「築何年の物件を買ったら良いの?」という質問はYouTube経由でお問合せいただくお客様からのご質問で最も多いうちの1つで、迷われている方も多いと思います。築年数別のマンションの特徴や価格と築年数の関係性を把握しなかったことで、「新しさを求めて無理して購入した結果、住宅ローンの返済が生活の大きな負担になってしまった」「購入後に資産価値が一気に下がってしまい損した」というような後悔をしてしまうかもしれません。
また、将来的に売却することを想定している場合は、築年数別の価格推移の考え方や見るべきポイントを知っているかどうかで、マンション購入後の再販時に適切な判断ができるかどうかが変わってきますので、価格と築年数の関係性を押さえることはかなり重要です。そこで今回は、不動産業界歴25年となった現役の社長である私不動産ポリスが、「【中古マンション】築年数別の最新相場を知らないと危険です【2024年最新版】」というテーマで、主に価格に影響を与える要因のうち、築年数にフォーカスして解説していきます。お伝えする内容としては、次の3つです。

①最新の築年数別価格推移
②築年数別の中古マンションの特徴
③今狙い目は築○○年!最新相場を徹底解説

動画の後半では、実際のデータを活用して築年数別の最新相場を解説していきます。データを紐解いていく中で、今購入するなら「築○○年」が狙い目とも言えるある傾向が見えてきましたので、最後までお見逃しなく!

本編

最新の築年数別価格推移

まずは、最新の築年数別の価格推移をみていきましょう。図1は、東日本不動産流通機構が公表している「中古マンションの築年帯別平均㎡単価」のグラフになります。グラフの動きをみてみると、基本的に築年数が経過するにつれて中古マンションの価格は下がっていっていることが分かるかと思います。しかし、築31年の部分に注目してみてください。ずっと築年数が経るにつれて下がり続けていたのが、このタイミングで下落から上昇に切り替わっていますよね。これは、この年代の物件が比較的立地の良いところに多いことやリノベ済み物件の在庫増加の影響があるのではないかと推測されます。一般的にマンションは、駅近などのアクセスの良い場所から建設されていきます。築31年以降の物件は、まだ駅前に多くの土地があった時代に建てられているため、立地が良い物件が多い傾向にあります。そのような物件は、継続して需要が高く資産価値が下がりにくいと言われていますので、それが㎡単価のデータにも反映されているのかなと思います。

また、リノベ済み物件、いわゆる買取再販物件の在庫数増加に関しては、ここ数年のマンション価格高騰の影響を受けています。買取再販物件は、業者が中古マンションを買い取ってリノベーションを施した上で再販する仕組みなのですが、マンション価格が全体的に高騰したことからその中でも比較的購入しやすい築古マンションをリノベーションする流れが強くなりました。その結果、築30年を超えるリノベ済み物件が市場には増えたのですが、購入者の需要が比例するかたちで高くはならなかったことから、売れ残ってしまい結果的に在庫化してしまっているということが考えられます。買取再販物件はリノベーションを行った分、工事費用や業者の利益が上乗せされているので、㎡単価のデータで見たときに、築31年以降の価格が高くなっているのかなと想定しています。これらのことから、中古マンションは、基本的には築年数を経るにつれて価格が下落していきますが、建てられた年代やその時の市場の動きによってその下落幅や価格は変わってくるということが言えるかなと思います。

最新の築年数別価格推移

図1

年数別の中古マンションの特徴

そこでここからは、築年数別で中古マンションを見ていったときに、どのような特徴があるのかについて詳しく解説していきましょう。それぞれの年代の特徴を理解することで、築年数別の傾向を掴むことはもちろん、設備や規模という点においても何年くらいのマンションが自分たちにとって合うかの判断がしやすくなりますので、スキップせずにしっかり見て下さいね。今回は、次の5つに分けて解説していきます。

①築5年未満
②築10年前後
③築20年前後
④築30年前後
⑤築42年以上

①築5年未満

まずは、築5年未満、いわゆる築浅マンションです。築5年未満のマンションは、単身・パワーカップル・ディンクス層向けの小規模な50~60㎡の間取りの物件が多い傾向にあります。これには、主にマンション価格の高騰と土地不足が影響していると考えられます。まず、価格に関しては、建築資材の高騰や建設業界の人手不足による人件費の上昇、円安による海外投資家の購入が活発化したことなどの要因により、高騰しています。特に、新築マンションに関しては、土地開発から始めるため、資材価格や人件費などのコストが顕著に反映されますし、地価の上昇もかなり価格に影響してきます。そして、特に都内では全体的に大きな土地が少なくなってきていることから、土地が必要になるファミリー世帯が住むような大規模マンションの建設が難しくなってきています。
これらのことから、築5年未満のマンションは、土地が少ない中でも比較的建築がしやすく、共用部分などに多くのコストをかける必要のない小規模なものが多くなっています。そして、それくらいの規模でも、ある程度の部屋数を取ることができ、㎡単価が上がる中でなるべく全体の価格を抑えることができる50~60㎡くらいの物件が多い傾向にあります。最近は、様々なライフスタイルが許容されるような社会になってきていることから、パワーカップル・ディンクス世帯の数も増えてきていますので、そのような社会の動きにも適用してきているのかなと思います。

②築10年前後

次は、築10年前後のマンションについて解説します。築10年前後は、建築技術の向上や法律の改正と、円高が相まって価格の割に質の高いマンションが建築された時期です。建築技術の向上により「免震構造」や「制震構造」のマンションが建築されるようになり、マンションの耐震性が高まりました。また、技術の向上と円高が重なり、質の高いタワーマンションのような高層マンションが建てられていることも多くなっています。そして、築10年くらいを経過するとそろそろ1回目の大規模修繕を迎える時期にもなります。大規模修繕が終わっていると建物の補修や設備の交換がおこなわれ、共用部分の機能が回復するので、比較的性能が高いマンションが多い傾向にあります。

③築20年前後

次は、築20年前後のマンションです。築20年前後のマンションは、防犯性能の高さを重視したマンションが多くなってきた時期です。この時期は「インターネット」が普及してきた時期であり、いろいろな事件や危険な出来事の情報を多く取得できるようになったことで、身近に存在する危険に対する防犯意識が高まった時代になります。その結果、日々の暮らしの中に潜む危険性が洗い出され、オートロックや防犯カメラの設置などのセキュリティを高めたマンションが増え始めました。
また、2000年4月1日に施行された「品確法」によって、品質の高い住宅の供給が増えたのもこの時期になります。品確法というのは、住宅性能表示制度や新築住宅の10年保証などについて定めた法律のことで、購入者が良質な住宅を安心して選び、取得後も安心して住めることが目的になっています。この法律が施行されたことから、この時代以降に建てられた中古マンションに関しては、品質表示を確認することによって、業者でなくてもマンションの性能を確かめることができるようになっているという安心感があります。更には、第2次ペットブームの影響も受け、2003年頃からペット可物件の数が急激に増加したんですね。そのため、ペットを飼っている方や今後飼うことを検討している方にとっては、築20年以下のマンションがおすすめです。

④築30年前後

次は、築30年前後のマンションです。築30年前後のマンションは、新耐震基準に改正されたタイミングであり、共働き世帯が増えてきたことにより、家事の負担が軽減できるような設備の向上が目立ってきた時期になります。1978年に発生した「宮城県沖地震」により、建物に一定の耐震性がないと危険だと認識されて建築基準法が改正されました。このことにより、この年代のマンションは「震度6〜7程度の地震で倒壊しないこと」を基準として建築されているため、建物の耐震性が向上しています。また、築20年後半~30年くらいのマンションは、共働き世帯が増えてきた時期でもあるため、「浴室乾燥機」や「食洗器」などの家事の負担が軽減できるような設備がよく設置されています。その他にも、築30年前後は日本の経済成長の真っ只中だった時期で、まだ建設用地も広く確保することができたので、利便性の高い立地にファミリー向けの大規模マンションが多い傾向にあります。
また、大規模修繕が2回ほどおこなわれている時期であり、マンションの管理状態を比較しやすい築年数というのも特徴でしょう。大規模修繕は15年に1回ほどおこなわれ、1回につき何千万円〜数億円という工事費用がかかります。大規模修繕が2回終わっているマンションであれば、お金をきちんと貯められる管理状態が良いと判断できます。マンションの質がよくなり、管理の程度が判断できることから、築30年前後はまだまだ価値のある現役のマンションであると言えるかと思います。

⑤築42年以上

最後は、築42年以降のマンションです。築42年以降のマンションは、いわゆる旧耐震基準のマンションですね。旧耐震基準とは、1981年までの建物に適用されていた耐震基準です。戦後の復興から立ち直ってきた時期であり、団塊世代が大人になってきた時期でもあります。団塊世代が家を購入するにしても建物が足りておらず、質よりも量を優先して建築されている時代でした。そのため、耐震性だけでなく、生活するために必要な広さもなく、設備の充実度などが低い建物も多くあります。エレベーターがない団地を思い浮かべてもらうといいかもしれません。 現在の生活水準にあわない間取りや設備が不十分な建物が多く、現在のマンションと比べると耐震性も劣ることから、長く住み続けたい方や耐震面に不安がある方にはあまりおすすめではないかなと思います。

築年数別の最新相場の推移

ここまで、築年数別の特徴を押さえていただいたところで、ここからは、「今狙い目は築○○年!最新相場を徹底解説」ということで、築年数別の価格推移をみていきましょう。みなさんもニュースやインターネット上の情報で、ここ数年の不動産価格は右肩上がりで上昇してきたことはご存知だと思います。しかし、マクロな視点で見たときには、全体的に高騰しているのですが、先日配信しましたこちらの「2024年後半の価格推移」を解説した動画でもお伝えしたように、ミクロな視点で見ると一概に全てのマンションが高騰しているというわけではありません。様々な条件によって推移の仕方が変わってきているということです。そこで今回は、「築年数別」という切り口で、最新データを基に築年数による価格推移に違いはあるのか、その中で今狙い目な築年数は何年なのかを紐解いていこうと思います。

まずは、図2のグラフをご覧ください。このグラフは、東日本不動産流通機構が公表している、2019年から2023年までの中古マンション成約状況のデータで、築年帯別の平均㎡単価がどのように推移しているのかをあらわしています。グラフをみると、直近5年間では、基本的に年数が経過するごとに㎡単価は下がっていくという動きに変化はなく、どの築年数を見ても、1年当たりの値上がり幅に大きな差はありません。全体的にどの築年数も毎年少しずつ価格が値上がりしているということですね。また、2022年以前のデータに関しては、築30年以降の平均㎡単価を1点にまとめてしまっているため、グラフ上は下げ止まっているようにみえます。しかし、2023年と同様に築30年以降のデータが取られていれば、下げ止まらず旧耐震に切り替わる年数、つまり築42年くらいまで価格は変動しているのではないかと推測しています。

次に図3をご覧ください。このグラフは、2019年と2023年の中古マンション成約㎡単価を比較して、直近5年間でどれくらい値上がりしたのか、値上がり率はどのように変化したのかを築年数別にあらわしています。まず、値上がり幅のほうを見てみると、近年の新築マンション高騰の影響を受け、築0年〜5年の中古マンションが直近5年でもっとも値上がりしており、築16年〜20年まで右肩下がりで低くなっています。一方、オレンジの折れ線グラフである値上がり率を見てみると、築16年〜20年を境にしてそれ以降の値が高くなっており、直近5年では築古マンションの方が値上がりしているということが言えます。これは、前半でもお伝えしたように、業者が築古物件を買い取ってリノベーションを行い、その分の価格を上乗せして再販するという買取再販物件や、中古マンション×リノベーションに注目が高まっていることによる築古需要の影響があると思います。つまり、この2つの指標の関係から、築16年〜20年のマンションが、値上幅が1番少ないかつ、購入後の値上がり率も上がっている、つまり資産価値が上昇しやすいということが分かります。

そのため、これから不動産価格はどうなっていくか分からない部分はありますが、直近5年の築年数別の価格推移のデータによると、今購入するのであれば「築16年〜20年」を狙うのがお得かなと思います。しかし、今回の結論はあくまで直近5年の築年数別の価格データを基に算出したものになっています。物件を選ぶ際には、もちろん築年数だけでなく、予算やエリア、立地、間取りなどの他の条件も大事になってくるため、築16~20年を狙うということが絶対ということではありません。こういう見方もあるのかと、みなさんが検討する時の参考になりましたら嬉しいです。なお、中古マンションを購入していて将来再販を検討している方は、常に最新の正しい情報をキャッチアップできるようにしておくことが大事です。今回解説したように、築年数単位でも㎡単価は変わってくるため、最新の動向を常に確認しておけるようにすると、自分たちにとって適切なタイミングで売却することができるかなと思います。

築年数別の最新相場の推移

図2

築年数別の最新相場の推移

図3

まとめ

いかがでしたでしょうか。今回は、「【中古マンション】築年数別の最新相場を知らないと危険です。【2024年最新版】」というテーマで解説してきました。最近はネット上で「不動産価格高騰中!」であったり「下落開始か!?」などとと、価格に関するさまざまな情報が飛び交っていますよね。これはマクロな視点でみるか、ミクロな視点でみるかで結論が変わってくるものではあるので、今回はよくポリスにもご相談をいただく「築年数」という切り口でデータを紐解いて解説してきました。結論としては、直近5年間の築年数別の値上幅と値上率のデータから「築16〜20年」がお得といえます。しかし、これはあくまで「築年数別」という切り口でデータを紐解いた結果なので、中古マンションを検討するときは、自分たちの予算や条件の優先順位とも照らし合わせて検討していってほしいと思います。マンションを売買する理由はひとそれぞれであり、資産性ではなく居住性を重要視する方もいますからね。今後、皆さんがとくに気になる「平米数」や「駅徒歩」といった切り口からも価格推移を解説していければと思っていますので、楽しみにして頂ければと思います!

 

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