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【中古マンション購入】知らないと絶対後悔!欠陥マンションの特徴5選
はじめに
「マンションは欠陥が9割」とも言われているのを知っていますか?不動産ポリスの朝倉です。現在、数多く存在するマンションですが、実は、まだまだ欠陥問題は繰り返されています。欠陥マンションの特徴を知らないで、「住んだら欠陥マンションだった…」なんてことは絶対に避けたいですよね。ご自身が安心して暮らせなくなってしまうだけでなく、将来売却する際に、想定以上にマンションの資産価値が下がっていた!なんてことになり、後悔してしまうかもしれません。そこで、本日は不動産業界歴24年となった私、不動産ポリスが「知らないと絶対に後悔する欠陥マンションの特徴5選」というテーマで、次の3つの項目に分けて解説していきます。
①そもそも欠陥マンションとは?
②知らないと危険!欠陥マンションの特徴5選
③欠陥を見抜くポイントまとめ
後半では、ご自身で欠陥マンションを見抜くためにチェックすべきポイントを解説しますので、最後までお見逃しなく!
本編
そもそも欠陥マンションとは
そもそも欠陥マンションというのは、本来あるべき安全性・耐久性・機能性が欠けてしまっているマンションのことです。「欠陥」とは法律用語で「瑕疵」とか「契約不適合」とも言い、マンション売買の契約時には想定していなかった欠陥を意味します。欠陥マンションの具体的な例として、
・契約書に違反がある
・契約書の記載とは異なった住宅設備になっている
・基礎工事・耐震構造が契約書とは異なっている
・シロアリの被害にあっている
・雨漏りが起こっている
などがあります。こういった欠陥がある場合には、売主の契約不適合責任にあたる可能性があるため、買主としても損害賠償請求・契約解除・追完請求権などの請求ができます。ちなみに追完請求権というのは、契約どおりになってないから、ちゃんとしてよ!請求出来ますよ。というもので、契約書に書いていない不具合は直してね、代わりのものを用意してね、という要求ができるということです。床暖房壊れていると聞いてないけど、壊れてるから、直して下さい、というようなことですね。
しかし、こういった欠陥マンションを販売している会社であれば、売主が簡単に瑕疵をみとめて、損害賠償や補修工事をしてくれるとは限りません。なかなか売主が欠陥を認めてくれず、補修までに時間がかかってしまったり、最悪の場合には問題解決に至らないというケースも考えられます。また、欠陥マンションであることを知らずに購入してしまうと、最悪、将来売却を検討する際にも、欠陥があるということだけで売主が見つからないということが予想できます。このような事態を避けるためにも、買主が欠陥マンションの特徴や見分け方を押さえておくことが重要です。
知らないと危険!欠陥マンションの特徴5選
では、実際にどうやって欠陥マンションかどうかを判断していけばいいのかと考える方も多いと思います。マンションの取引を頻繁に行っているような方であれば、欠陥マンションの特徴などがわかっている方も多いですが、そんな方は不動産会社に勤めている方ぐらいでしょう。そこで、ここからは、知らないと危険な「欠陥マンション」の特徴、これも5つ紹介していきます。
コンクリートのひび割れや亀裂
まず一つ目は、「コンクリートのひび割れや亀裂」のあるマンションです。欠陥マンションを見分けるポイントとして分かりやすいのがこれらのコンクリートのひび割れや亀裂で、外壁や階段・廊下と住居の間などにあるコンクリートをチェックするといいでしょう。ヒビがあるからすぐ欠陥住宅だ!ということではないんですが、コンクリートのひび割れ・亀裂から雨水が侵入するくらいにヒビが大きいと、コンクリート内部にある鉄筋の錆びにより鉄筋が膨張し内部からさらに劣化が進行してしまい、耐久性・安全性が下がってしまいます。ひび割れや亀裂が生じる理由には設計ミスにより過大な負荷がかかってしまったり、十分な強度ではないコンクリートを使用してしまった、ですとか、地盤が沈下してしまってマンションが歪んだからヒビが入った、などがあります。
しかし、コンクリート自体、永久に使用できる部材ではなく乾燥や温度変化などでもひび割れを起こすケースが良くあるため、必ずしもひび割れがあれば絶対に欠陥マンションだとは言い切れません。ただし築年数が浅いのにひび割れが目立つ、短期間でひび割れしている部分が増えた、深いひび割れ・広範囲のひび割れといった場合には欠陥マンションの可能性がありますので注意が必要です。
雨漏りの跡やカビ
二つ目は、「雨漏りの跡やカビ」のある物件です。特に中古マンションでは、築年数が古いほど経年劣化しやすいため、雨漏りに注意する必要があります。雨漏りが生じていると部屋全体の劣化を進行させる可能性があり、長く住むことができない可能性もあります。雨漏りの原因になるのは屋根や外壁、屋上、ベランダなど、風雨や紫外線の影響を受けやすい場所で、雨水が侵入して停滞するとカビや腐食を生じさせます。自分の専有部分の管理不足により近隣住宅に雨漏りを生じさせた場合には、損害賠償を請求される可能性もあるので注意が必要です。
マンションの内部からチェックする場合は壁やサッシ周りに染みがないか、外部からはベランダの溝や排水溝、室内とベランダの間にあるサッシの下側などが傷んでいないかを確認してみたり、外壁の塗装部分を指でなぞって粉などがつかないかを確認してみるのがおすすめです。指の腹に塗装の色が粉のようについてしまうと既に防水効果が薄れている証拠です。これはチョーキング現象といって、壁の塗装表面にある表層樹脂が、紫外線や風雨によって劣化することで発生し、壁の塗り替え時期である目安になります。このチョーキング現象が放置されているマンションの場合は、外壁が雨水を吸収していき、カビや苔などの原因に繋がってしまうため、注意して確認するようにして下さい。
床や柱の傾き
つぎに欠陥マンションによくある現象で、床や柱の傾きがあります。もし傾いていたらマンションの強度に悪影響を及ぼすリスクがあるだけでなく、なんか気持ち悪い、目が回る等の体調不良など、生活に支障をきたす原因ともなります。マンションは基本的に水平時を想定した強度で設計されており、床や柱に傾きがあると設計時に想定していない負荷がかかる可能性が高いです。また人によって個人差はありますが、傾いていることにより頭痛や吐き気、めまいなどの症状を引き起こされるリスクもあります。さらに、床や柱の傾きがひどいと睡眠障害になるケースもあるので要注意です。
つまり、床や柱の傾きは、「建物の耐震性・安全性の不具合」「住んでいる人の健康障害」に影響してきてしまいます。しかし、傾いているからといって、全てが欠陥であると断定できるわけではありません。国土交通省が公表している「住宅紛争処理の参考となるべき技術的基準」によると、構造耐力主要な部分に瑕疵がある可能性の目安としては、次の3つに分けられます。
・勾配の傾斜が1000分の3未満の場合は、瑕疵の可能性が低い
・勾配の傾斜が1000分の3以上~1000分の6未満の場合は、一定程度存する
・勾配の傾斜が1000分6以上の場合は、瑕疵の可能性が高い
以上の3つの基準になります。傾斜が1000分6以上傾いていると、欠陥である可能性が高いので、注意が必要になります。床や柱の傾きをチェックするには水平器で測る、ビー玉やゴルフボールを置くなどといった方法が効果的です。最近では、スマホの加速度センサーによって傾きを測れるアプリもあるので、内覧時にもチェックしてみるといいでしょう。ご自身での確認だけでは不安だ、という方であればインスペクションなどの専門機関に調査を依頼すると安心できるかと思います。
タイルの剝がれ
四つ目としては、「タイルが剝がれている物件」です。タイルの剝がれが目立つマンションは危険で、外壁タイルの落下でマンションの敷地内だけでなく、周辺の人や車などに被害を及ぼす可能性もあります。また、こういったタイル落下事故が実際に発生してしまうと、将来に売却する際にも、事故が原因で資産価値が低下してしまうこともあります。
タイルの剝がれを確認するためには、タイルが浮いているかどうかをチェックしてみるのがおすすめです。タイルが浮く原因としては、建物本体のコンクリートとタイルの間に塗る下地のモルタルが不足しているという施工不良や、ひび割れ誘発目地に貼られていることが考えられます。ひび割れ誘発目地というのは、コンクリートやモルタルなどの外壁でひび割れが発生すると予想される箇所にあらかじめ目地を設けることで、ひび割れをその部分に集中させる部分になります。タイルがその部分をまたぐかたちで貼ってあると、コンクリートに引っ張られてタイルが割れ、剝がれに繋がることがあります。このようなタイルの浮きは、目視だけでなく打鍵棒で叩いてみるのも効果的で、タイルを叩いた際の音により判断することができます。約1~2枚のタイルが浮いている程度であれば問題ありませんが、全体の5〜10%程度以上浮いている場合は危険と捉えておくといいでしょう。
構造スリットの施工不良
最後の特徴としてあげられるのが、構造スリットの設置忘れやスリット材のねじれによる施工不良です。構造スリットとは、現在の多くの建物で設置されており「耐震スリット」と呼ばれることもあります。そもそも「構造スリット」とは、柱と壁の間などに意図的に隙間(スリット)を設けて、緩衝材の役割を果たすことを指します。構造上問題ない壁に、あえて隙間をあけることで、水平方向の揺れによる柱や梁への損傷を抑える役割があります。構造スリットが正しく設置されていないと、十分な強度を確保できないため、大きな地震などの揺れにより壁が壊れた場合、柱が折れてしまうこともあります。地震により強度の弱い部分に力が集中すると、コンクリートのひび割れやタイルの剥落につながります。
耐久性に関わる重要な構造スリットですが、適切に設置されていないマンションをときどきみかけます。構造スリットに関する知見がないコンサルタントも多く、大規模修繕工事の際に不具合を発見しても、報告せずに工事が進められることもあります。この構造スリットの問題は現在も多く発生しているため、消費者としてもしっかり知識を持っておいたほうがいいかも知れませんが、なかなか難しいのでやはりインスペクションを受けたり、専門業者に見てもらうと安心です。内覧の際には、住戸の中だけでなく、建物の外壁・タイルなどの状況も確認し、長く住んでも問題ないマンションなのかどうかを判断する材料にしてください。
欠陥を見抜くためのポイント
ここまでの解説を通して、中古マンションの欠陥の特徴についてご理解頂けたかなと思います。このような欠陥は、時間が経過することで発覚することもありますし、経年劣化することによって性能が低下することもありますんで、中古マンションであれば、購入前の段階で気づくことができる可能性も高いんですね。そこで、ここからは、中古マンションの購入を検討している方に向けて、内覧時などにチェックしておきたい「欠陥を見抜くポイント」を紹介します。内覧の際にはぜひ参考にしてみてください。
建物全体・共用部分のチェックポイント
まずは建物全体と共用部分についてのチェックポイントです。
・コンクリートのひび割れはないか
・塗装にひびや剥がれがないか
・鉄部(手すりなど)のサビがないか
・雨漏りの痕跡はないか
・屋上の防水にふくらみなどはないか
・外壁のタイル等の剥がれがないか
上記のチェックポイントを確認する場合には、内覧の際に建物の外観もしっかり見て回っておくことが大事です。 先ほども解説したとおりですが、コンクリートのひび割れは建物の構造体に雨が侵入してしまう原因になります。 コンクリートや塗装のひびから、サビ汁が流れ出ているような場合は構造内部まで雨が浸透している可能性が高いので、要注意です。 雨漏りの痕跡のチェックをする場合には、天井のシミなどを確認するといいでしょう。 天井裏の雨漏りが表面にまで達している場合は建物の耐久性も劣化している可能性があります。
住戸内・専有部分のチェックポイント
続いて、住戸内・専有部分のチェックポイントです。
・床や柱が傾いていないか
・窓やドア、戸の建て付けは良いか
・床の浮き沈みや軋みはないか
・振動はないか
・内装のクロスなどにしわや亀裂がないか
・天井、壁に雨漏りの跡がないか
・水まわりの配管から臭いがしないか、水の流れはスムーズか
などです。床や柱の傾きは、住んでいる方の健康にも関わってきますので、気になった方は必ず、 水平器やビー玉やゴルフボールを置くなどといった方法で確認してください。窓・ドアの建て付けの確認は実際に何度か開け閉めすることで、確認できます。スムーズに開閉できない場合は建物自体が傾いている可能性もありますので、不動産業者の方にも確認しておきましょう。また、共用部分と同様に雨漏りの跡がないかどうかはしっかりチェックしましょう。特に収納の中の天井にも、雨漏りの可能性がありますので、携帯のライトで照らしながら確認しておくのがおすすめです。また、中古マンションであれば、配管のチェックは必ずしたいところです。水道が使える状態でしたら、実際に水を流してみたり、排水溝の匂いなどをチェックしておくといいかなと思います。
まとめ
いかがでしたでしょうか。今回は「【中古マンション購入】知らないと絶対後悔!欠陥マンションの特徴5選」というテーマで解説してきました。欠陥マンションは意外と多く存在しています。せっかく購入したマイホームが欠陥住宅だったら、絶対後悔してしまいますよね。ポリスだったら、今回紹介したような特徴のマンションにはなるべく近寄らず、購入を避けていきます。欠陥マンションを避けて、資産価値の高いマンションを選ぶことができれば、将来の売却の際にも、市場相場よりも価格を下げることなく売却できたり、早く売主が見つかる可能性もあがります。 今回解説したチェックポイントを内覧時にしっかり確認したり、信頼できる不動産業者に相談したりして、欠陥マンションは購入してしまわないようにしてください。
目黒を中心に、都心城南(品川・目黒・世田谷・大田・港etc)の不動産については、武蔵小山最大級の不動産会社ウィローズにお任せ下さい。お客様のご要望に合った物件をご提案させていただきますので、お気軽にご相談ください。
まとめ
記事監修者
朝倉 大樹(宅地建物取引士)
株式会社ウィローズ 代表取締役
2000年不動産ベンチャー企業入社、28歳で最年少営業部長、29歳で最年少役員に抜擢。上場準備にも携わるが、リーマンショックによる倒産危機を経験するなど激動の20代を送る。
2012年株式会社ウィローズを創業。「お客様の利益を第一に」を理念に、売上高30億円を超えるグループ企業に成長。
不動産業界とお客様との情報の非対称性を解消するべくYouTube「不動産ポリス」を配信中。